機能性表示食品の届出データベースの更新が26日にあり、NMNを機能性関与成分として配合したサプリメントの届出が新たに受付公開された。同成分の届出は昨年5月に初めて行われていたが、新たな届出はヘルスクレームなどが異なる。運動機能に対する働きを訴求するもので、高齢者の歩く力、握る力を維持する働きが同成分に報告されている旨を表示する。

PRISMA2020準拠SRを届け出る

　NMNの届出はこれで2件になった。この日公開された新たな届出は、㈱TAメディカル（沖縄県那覇市）が行ったもの。機能性関与成分の名称を「β-ニコチンアミドモノヌクレオチド（NMN）」としつつ、PRISMA声明2020に準拠したシステマティックレビュー（SR）を背景に、同成分に高齢者の歩く力や握る力を維持することが報告されている旨を届け出た。SRでは計3報の論文を最終的に採択。

　NMNの届出を最初に行ったのは、㈱CloudNine（広島市中区）。成分名称は「NMN（ニコチンアミドモノヌクレオチド）」とし、最終製品の臨床試験論文を根拠に、「肌が乾燥しがちな方の肌の潤いおよび肌弾力を維持し、肌の健康を助ける」機能がある旨を届け出ていた。

新規届出29件公開　キューサイプロダクツが『ひざサポートコラーゲンA』

　この日のデータベース更新で公開された新規届出は29件（サプリメント11件、サプリ以外の加工食品18件、生鮮食品ゼロ件）。

　29件の中には、㈱J-オイルミルズ（東京都中央区）が届け出た、γ-オリザノールを機能性関与成分とするこめ油（ヘルスクレーム内に成分名の記載なし）、キューサイの製造子会社キューサイプロダクツ㈱（福岡市中央区）が届け出た、コラーゲンペプチド、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸の3つを機能性関与成分として配合したサプリメントなどが含まれる。

　キューサイプロダクツが届け出た商品の名称は、『ひざサポートコラーゲンＡ』。ヘルスクレームについては、最終製品の臨床試験論文に基づき、「歩行能力が気になる中高年の方を対象に曲げ伸ばしを伴うひざ関節の違和感を軽減する機能、歩行能力を維持する機能」がある旨を届け出た。

　キューサイが現在販売中の機能性表示食品『ひざサポートコラーゲン』と比較すると、機能性関与成分としてヒアルロン酸とコンドロイチン硫酸が加わり、ヘルスクレームとしては、中高年の歩行能力を維持する機能などが追加されているかたち。

　なお、撤回届出の追加については、7月22日から23日の2日間で6件あった。主な撤回理由は販売終了や販売中止。一ケタ台にとどまっているものの、届出の取り下げが続いている。

【石川太郎】

7月の届出DB更新：【3日】7月最初の更新は既存中心の構成に
　　　　　　　　：【12日】撤回届出、一度に30件　　　
　　　　　　　　：【16日】SR届出15件、PRISMA2020準拠は無く
　　　　　　　　：【17日】ガルシノールに新ヘルスクレーム、「心の健康」を維持
　　　　　　　　：【19日】バルクオムが初の届出　GABA配合のプロテインパウダー2製品
　　　　　　　　：【24日】5対35、撤回届出が7倍多く　7月に入り顕著に増加