HIFU事故調査を振り返って 「消費者安全調査委員会からの一葉」(第2号)より
消費者安全調査委員会はこのほど、「消費者安全調査委員会からの一葉」(第2号)を発行した。その中で、4月19日に経済産業省がエステティックサロン業界9団体に対して注意喚起を呼び掛けた「HIFU」施術の危険性について解説している。
HIFU施術によるトラブルは年々増加。2015年、事故情報データバンクに最初の事故が報告されてから過去8年で135件に達している。エステサロンにおける事故がその7割を占めており、消費者安全調査委員会は3月29日、美容HIFU事故の防止に向けてHIFU施術に一定の規制を設けるよう各省庁に対して提言を行っている。
「――一葉」では、施術によって長期間の顔面麻痺、視力障碍などが発生するといった重大事故を紹介。
美容機器による健康障害が繰り返し起きている原因を分析し、再発防止のための対策について説明している。
同委員会の臨時委員で(公財)エステティック研究財団の関東裕美理事長は事故調査を振り返り、「加盟の優良サロンではHIFU機器の扱いはないことや今後もその予定はないことを確認し、今回の消費者庁報告をより多くの利用者達に知ってもらう努力をして安全施術啓発活動を推進していく」と述べるとともに、「積極的なエステティック施術、美容整形術や機能性化粧品の利用、美容医療を取り入れて生活の質改善に取り組むのは社会の活性化につながるかもしれない。ただし各自が自身の体質、皮膚質、健康度を把握して無理なく美容医療を取り入れていく必要がある。思わぬ事故につながることがないように、十人十色で皆が違って皆が良いことを受け入れる社会であって欲しい」との願いをつづっている。
(冒頭の写真はイメージ)
「消費者安全調査委員会からの一葉」(消費者庁HPより)
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