EGCG血中濃度が脳卒中リスクと関連
(国研)国立がん研究センター社会と健康研究センターは10月31日、多目的コホート研究により、非喫煙男性の場合、緑茶カテキンの1種であるエピガロカテキン3ガレート(EGCG)の血中濃度が高い人で、脳卒中発症リスクが低くなる傾向が示されたと発表した。
1990年と93年に全国9地域に在住していた40~69歳の男女約2万9,000人を対象に、2007年まで追跡調査を行った。07年までに1,132人が脳卒中、209人が虚血性心疾患を発症した。
分析対象の保存血液を用いて、4種類の緑茶カテキンの血中濃度を測定し、男女別に各カテキンの値と、脳卒中・虚血性心疾患リスクとの関連性を調べた。喫煙習慣の違いによる影響についても検討した。
その結果、緑茶カテキンを全て合算した血中濃度と、脳卒中・虚血性心疾患発症との関連性は認められなかった。一方、男性の非喫煙者の場合、EGCGの血中濃度がもっとも低いグループと比べて、もっとも高いグループでは脳卒中の発症リスクが47%も低いことがわかったと報告している。