機能性表示食品対応素材としてビーエイチエヌ（株）（東京都千代田区、石原健夫社長）が独自に取り扱うのは、ホスファチジルセリン（PS）・ボタンボウフウ・ヒアルロン酸・イチョウ葉エキス末・酢酸（黒酢）・緑茶エキス・ブロッコリースプラウトの7素材。他社の素材を使用したDHA・EPAとルテインを含めると9素材で届出公開実績がある。現在、届出件数は受託と支援を合わせて32件を超える。

　スタッフで構成する機能性ワーキンググループがフル回転し、独自の届出による貴重なノウハウを蓄積してきた。素材・受託製造メーカーだからこそできる高度な分析技術を駆使し、ボタンボウフウの届出ではクロロゲン酸を分析・定量し、機能性関与成分の同定を行い、自信を深めてきた。

　顧客が売りたいものは何かに着目し、試験方法を考える。まず表示の可能性を考え、第2段階では動物試験などを通じて、機能性関与成分を探索。さまざまな分画技術で成分を同定し、第3段階で定性定量を行った後、臨床試験・安全性試験へと進むという。

　エビデンスをしっかりしたかたちで消費者に伝えることのできる機能性表示食品制度に対する期待は大きい。「商品アイテムが増えることで認知度もアップし、消費者も科学的根拠のある商品を選択するようになるのではないか」（石原健夫社長）とし、そのためにも将来的にはもっと訴求ジャンルが増えてほしいと話す。

　事後チェック指針にも理解を示している。「公開後の商品に疑義が生じて撤回に至るような事態が減ることは事業者にとっても有益なこと」とし、商品開発から届出、公開に至るまでの事業者のレベルアップに期待を寄せる。

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