厚労省、輸入食品監視計画を公表 輸出国から国内まで一体監視強化
厚生労働省は27日、2026年度輸入食品監視指導計画を公表した。食品衛生法に基づき、輸入食品の安全確保に向けた監視方針を示すもので、輸出国段階から輸入時、国内流通までを通じた一体的な対策を基本とする。違反リスクに応じた検査や情報収集体制の強化、輸入者の自主管理の推進などを柱とし、多様化する輸入食品への対応を図る。
同日、パブリックコメント結果も公表し、輸出国対策や検査体制の強化などに関する意見を踏まえ、安全確保に取り組む方針を示した。
輸出国・輸入時・国内の3段階で監視
計画では、輸入食品の安全確保に当たり、輸出国対策、輸入時対策、国内対策を一体的に実施することを基本としている。輸出国段階では、2国間協議や現地調査等を通じて衛生管理対策の推進を図り、輸入前の段階からリスク低減に取り組むとしている。
輸入時の監視については、検疫所において書類審査および必要に応じた検査を実施する体制を維持する。検査は、違反リスクに応じて、指導検査、検査命令、モニタリング検査の3類型を組み合わせて実施する仕組みとなっている。
モニタリング検査については、統計学的に一定の信頼度で法違反を検出可能な検査数を基本とし、食品群ごとに違反率、輸入件数、輸入重量、健康影響の程度等を踏まえて検査項目および件数を設定する。これにより、重点的、効率的かつ効果的な監視を行うとしている。
また、輸入食品の安全性確保のため、海外の食品安全規制や健康被害情報の収集も重視する。関係府省庁や国立機関、国際的な情報ネットワーク等を通じて情報を収集し、必要に応じて監視や対応に反映させる体制を整備している。
残留農薬についてはポジティブリスト制度に基づき、基準値未設定物質も含めた規制を行うとともに、食品添加物については指定制度により管理する。これらの制度運用と監視指導を通じ、違反食品の流入防止を図る。
違反者には措置など再発防止徹底
違反が確認された場合には、廃棄や積戻しなどの措置を講じるほか、原因究明および再発防止対策の実施を輸入者に指導する。また、必要に応じて検査の強化等の措置を講じることで、再発防止と安全確保を徹底する。
さらに、輸入者による自主的な衛生管理の推進も重要な柱と位置付ける。輸入食品の製造・加工・輸送等の各段階における確認事項を示した指針に基づき、自主管理の徹底を図るとしている。
監視指導体制の整備として、検疫所職員の資質向上、人員配置、検査機器の整備等を進める方針を示した。輸入食品の多様化や輸入件数の増加に対応し、実効性ある監視体制の確保を図るとしている。
パブコメで検査強化などの意見
同日、パブリックコメントの結果も公表した。今年1月20日から同2月18日までの間に5件の意見が寄せられた。
パブリックコメントの中には、輸出国対策の強化、関係機関との連携、リスクコミュニケーションの充実、検査体制の強化などを求める意見があった。これに対し厚労省は、計画に基づき監視指導を実施するとともに、関係機関と連携し、輸入食品の安全性確保に取り組む考えを示した。
また、検査率の引き上げを求める意見に対しては、違反リスクに応じた検査を実施しており、検査率のみで安全確保の取組を評価することは適当ではないとした。
リスクコミュニケーションについては、都道府県や関係府省庁と連携し、意見交換会の実施などを通じて相互理解の深化を図るとした。
同計画では、輸入食品の多様化や輸入件数の増加を踏まえ、検疫所職員の資質向上や人員配置、検査機器の整備など、監視体制の強化にも取り組むとしている。

