富士経済調査、健康志向食品市場微増 機能性表示食品が3割占め拡大持続
民間調査会社の㈱富士経済(東京都中央区)はこのほど、健康志向食品(明らか食品、飲料)の国内市場について調査。結果を「H・Bフーズマーケティング便覧2026 No.2 健康志向食品編」にまとめた。
2025年の市場規模は前年比1.4%増の1兆8,390億円を見込む。機能性表示食品が約3割を占め市場拡大をけん引する一方、ガイドライン変更に伴う届出減少など環境変化も生じている。
H・Bフーズとは、富士経済が定義する市場区分で、Health(健康)とBeauty(美容)を目的に飲食される食品を指す。
機能性表示食品が市場をけん引
同社によると、2025年の健康志向食品(明らか食品、飲料)の国内市場は1兆8,390億円。24年時点では、保健機能食品の構成比は特定保健用食品(トクホ)が15%弱、栄養機能食品が5%弱、機能性表示食品が30%弱を占め、近年は機能性表示食品の伸びが市場拡大をけん引している。
25年は、ガイドライン変更により機能性表示食品の届出数が減少し、新商品の発売も減った。一方、夏場の猛暑による止渇需要の高まりを背景に、脂肪対策を訴求した茶系飲料が好調だった。プロテインの続伸や、高血圧予防で主要ブランドがリニューアルし好調に推移したこともあり、市場は微増とみられる。
茶系飲料・ヨーグルトが主力
商品カテゴリー別では、茶系飲料やヨーグルトの割合が高い。茶系飲料は茶カテキンを関与成分として脂肪対策など生活習慣病予防を訴求する商品が中心で、日常的な飲用者が多い。ヨーグルトも日常の喫食が習慣化している消費者が多く、定番ブランドを中心に需要は底堅い。他方、ストマックケアや免疫対策を訴求する単価の高い商品は苦戦している。
健康志向食品における機能性表示食品の市場は、25年に5,278億円が見込まれ、健康志向食品市場の約30%を占めるとされる。ガイドライン変更により表示許可が煩雑化し届出数は減少したが、多くの参入メーカーがH・Bフーズを重点分野と位置付けており、市場は伸びが鈍化しつつも拡大を続ける見通しである。脂肪対策を訴求した茶系飲料やドリンクヨーグルトがけん引し、高血圧予防、コレステロール対策、免疫対策などを訴求した商品の伸びも市場拡大に寄与している。
注目はスポーツ・脂肪・血糖
注目市場としては、スポーツサポート、脂肪対策、血糖値改善が挙げられる。
スポーツサポート健康志向食品では、プロテインブームの沈静化によりライトユーザーの離脱が続く一方、定着ユーザーのヘビーユーザー化が進み、吸収率やタンパク質含有量が高い高付加価値商品の需要が増えている。25年はフレーバー拡充やビタミン類配合商品の発売、健康維持目的のタンパク質摂取を訴求する動きが見られ、夏場の止渇需要で飲料も好調であったことから市場は拡大するとみられる。
脂肪対策健康志向食品は、特定保健用食品と機能性表示食品が市場のほとんどを占め、約7割が茶系飲料。25年は濃い味の茶系飲料や、脂肪対策と腸内環境改善の2機能を訴求するドリンクヨーグルトが伸長した。一方で商品増加により市場の飽和感が強まり、成長率は鈍化している。
血糖値改善健康志向食品は、近年低調だったが、25年はHbA1cに言及した「明治ヘモグロビンA1c対策ヨーグルト」シリーズの発売や、リニューアルによる機能強化商品の好調が市場拡大に寄与している。糖へのケア意識の高まりを背景に、26年の市場は24年比41.9%増が予測されている。
【編集部】





