農水省発表、令和7年産米価格高水準 平均3万5,000円台、数量は前年割れ
コンビニのおにぎり価格がなかなか下がらない背景に、原料米の高止まりがある。コメ価格は、まだ落ち着いたとは言いがたい。農林水産省が公表した令和7年産米の相対取引価格は3万5,465円。前月よりはわずかに下がったものの、前年同月比では37%高い水準だ。取引数量は減少し、需給の見方も弱含む。消費も前年割れが続き、価格だけが高い状態が続いている。
価格高止まり、数量は減少傾向
同省は17日、『米に関するマンスリーレポート』(令和8年2月号)を発行するとともに、「令和7年産米の相対取引価格・数量(令和8年1月速報)」を取りまとめ、公表した。
相対取引価格は、出荷業者と卸売業者等との間で締結された契約価格(運賃等込みの1等米価格)を毎月調査し、公表している指標。
令和7年産米の相対取引価格は、全銘柄平均で玄米60kg当たり3万5,465円となった。前月比610円減(2%減)、前年同月比9,538円増(37%増)を示した。年産平均価格は3万6,451円となり、前年産比1万1,272円増(45%増)。また、令和8年1月の相対取引数量は12.9万トンで、前年同月比19%減。

マンスリーレポートによると、米穀機構が実施した調査では、主食用米の需給動向の現状判断は前回調査比1ポイント減の「横ばい」だった。3カ月先の見通しは2ポイント減の「やや減少」。米価水準の現状判断は6ポイント減の「減少」、見通しは1ポイント減の「横ばい」となっている。
家計調査では、令和7年12月の米の購入数量は4.7kgで、前年同月比90.6%となった。直近2カ月は前年を下回っており、12月は前年同月比9.4%減少した。民間在庫は、出荷段階(全農・JA等)と販売段階(米卸等)の合計を公表している。1月以降は販売の進展に伴い在庫が減少する傾向だ。
令和8年度予算概算決定額5億5,000万円の「米穀需給変化対応事業」報告では、米粉用米や新市場開拓用米などの安定供給を支援する。流通事業者が策定する需給安定計画に基づき、保管経費などを2分の1以内で補助する。
また、経営所得安定対策等として、ゲタ対策、ナラシ対策、水田活用直接支払交付金、収入保険などの支援策を掲載している。
同レポートには、SBS輸入米の見積合せ結果、CPTPP国別枠、政府所有MA米の売渡し結果などのデータも掲載している。
地域別銘柄も軒並み上昇
全銘柄平均の年産平均価格は3万6,451円(前年2万5,179円)で145%である。主要銘柄の多くが140%台から160%台の上昇となっており、地域を問わず前年産を大きく上回る水準となっている。
●北海道・東北
北海道「ななつぼし」は3万6,007円(前年2万7,035円)で133%、「ゆめぴりか」は3万7,347円(同2万8,034円)で133%、「きらら397」は3万5,676円(同2万6,349円)で135%。
青森「まっしぐら」は3万5,172円(2万6,297円)で134%。
岩手「ひとめぼれ」は3万6,896円(2万4,101円)で153%、「銀河のしずく」は3万7,461円(2万4,387円)で154%。
宮城「ひとめぼれ」は3万7,216円(2万4,315円)で153%、「つや姫」は3万6,261円(2万4,276円)で149%、「ササニシキ」は3万8,607円(2万4,726円)で156%。
秋田「あきたこまち」は3万8,312円(2万4,806円)で154%、「めんこいな」は3万6,684円(2万3,770円)で154%、「ひとめぼれ」は3万5,570円(2万2,285円)で160%。
山形「はえぬき」は3万5,784円(2万5,804円)で139%、「つや姫」は4万43円(2万8,137円)で142%、「雪若丸」は3万7,106円(2万6,676円)で139%。
福島「コシヒカリ(中通り)」は3万7,049円(2万7,013円)で137%、「コシヒカリ(会津)」は3万6,901円(2万6,437円)で140%、「コシヒカリ(浜通り)」は3万7,403円(2万6,069円)で143%。
●関東・甲信
茨城「コシヒカリ」は3万7,625円(2万8,223円)で133%。
栃木「コシヒカリ」は3万6,668円(2万5,295円)で145%、「とちぎの星」は3万3,533円(2万4,927円)で135%。
埼玉「彩のきずな」は3万4,626円(2万3,846円)で145%。
千葉「コシヒカリ」は3万6,788円(2万4,169円)で152%。
山梨「コシヒカリ」は3万6,273円(1万9,758円)で184%。
長野「コシヒカリ」は3万6,260円(2万3,438円)で155%。
新潟「コシヒカリ(一般)」は3万8,565円(2万5,636円)で150%、「魚沼」は4万1,785円(2万6,517円)で158%、「佐渡」は3万8,821円(2万5,253円)で154%。
●北陸
富山「コシヒカリ」は3万6,229円(2万6,635円)で136%。
石川「コシヒカリ」は3万6,140円(2万3,317円)で155%。
福井「コシヒカリ」は3万3,402円(2万1,494円)で155%。
●東海・近畿
岐阜「ハツシモ」は3万6,928円(2万5,448円)で145%。
三重「コシヒカリ(一般)」は3万9,464円(2万3,303円)で169%。
滋賀「コシヒカリ」は3万5,130円(2万3,771円)で148%。
京都「コシヒカリ」は3万6,823円(2万2,946円)で160%。
兵庫「コシヒカリ」は3万8,087円(2万3,954円)で159%。
●中国・四国
鳥取「きぬむすめ」は3万5,762円(2万4,575円)で146%。
島根「きぬむすめ」は3万4,343円(1万9,943円)で172%。
岡山「アケボノ」は3万5,262円(2万5,558円)で138%。
広島「コシヒカリ」は3万5,871円(2万2,696円)で158%。
徳島「コシヒカリ」は3万6,178円(2万3,568円)で153%。
愛媛「コシヒカリ」は3万8,231円(2万1,469円)で178%。
高知「コシヒカリ」は3万5,299円(2万2,339円)で158%。
●九州
福岡「夢つくし」は3万3,794円(2万4,163円)で140%。
佐賀「さがびより」は3万6,042円(2万2,228円)で162%。
長崎「にこまる」は3万5,196円(2万4,307円)で145%。
熊本「ヒノヒカリ」は3万6,492円(2万5,821円)で141%。
大分「ヒノヒカリ」は3万5,042円(2万4,265円)で144%。
宮崎「ヒノヒカリ」は3万6,508円(2万2,600円)で162%。
鹿児島「コシヒカリ」は3万1,679円(2万1,140円)で150%。
【谷山 勝利】
※農水省のホームページ紹介
令和7年産米の相対取引価格・数量について(令和8年1月)
米に関するマンスリーレポート(令和8年2月号)の公表について
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