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乳酸菌摂取の貧血発症低減効果を確認 ヤクルト、高齢者を対象とした疫学調査を実施

 ㈱ヤクルト本社(東京都港区、成田裕社長)はこのほど、乳酸菌ラクチカゼイバチルス パラカゼイ シロタ株を含む乳製品を習慣的に摂取している高齢者は、貧血発症リスクが有意に低減することを確認したと発表した。
 同社は、地方独立行政法人東京都健康長寿医療センター(秋下雅弘理事長)と、群馬県吾妻郡中之条町(以下、中之条町)に在住の高齢者を対象に、乳酸菌ラクチカゼイバチルス パラカゼイ シロタ株(以下、L.パラカゼイ・シロタ株)を含む乳製品の習慣的摂取が貧血発症に与える影響を疫学的に調査した。研究成果は、学術雑誌 Beneficial Microbes(2025年11月10日日付)の電子版に公開された。

 同社と東京都健康長寿医療センター研究所(中之条研究チーム)の青栁幸利専門副部長らは、2014年から中之条町在住の高齢者を対象に、乳酸菌摂取と健康に関する疫学調査を実施している。同疫学研究では、これまでにL.パラカゼイ・シロタ株を含む乳製品の継続摂取が、高血圧や便秘の発症リスク低減、腸内細菌叢の安定化に寄与する可能性が見出されており、習慣的なL.パラカゼイ・シロタ株を含む乳製品の摂取が、高齢者の健康維持に有用であることが示唆されている。

 中之条町に在住の65歳から94歳の高齢者1,424人(男性683人、女性741人、10年前までに貧血を発症していない人)の既往歴、L.パラカゼイ・シロタ株を含む乳製品の摂取頻度、被験者背景情報(喫煙や飲酒習慣など)を用いて解析を行った。これらのデータは、いずれも中之条町の医師、保健師または栄養士の聞き取り調査によって取得している。

 解析では、過去10年以内に初めて貧血を発症した人を「貧血発症者」と定義し、同期間のL.パラカゼイ・シロタ株を含む乳製品の摂取頻度により、週3日未満摂取群(1,186人)と、週3日以上摂取群(238人)に分け、過去10年間の貧血発症リスクを後ろ向き解析によって比較した。

 その結果、L.パラカゼイ・シロタ株を含む乳製品の摂取頻度が週3日以上摂取群の過去10年間の貧血発症率は0.8%で、週3日未満摂取群の発症率4.0%に比べ有意に低い値を示した。また、Kaplan-Meier法(病気の発症や再発など出来事が起こるまでの時間を分析するための統計手法)により未発症率曲線を作成したところ、週3日以上摂取群の貧血発症リスクは、週3日未満摂取群と比較して有意に低い値を示した。さらに、主要な交絡因子(年齢、性別、BMI、喫煙習慣、飲酒習慣)を調整した多変量解析の結果においても、週3日未満摂取群と比較して、週3日以上摂取群の貧血発症リスクは有意に低い値を示した。これらの結果から、L.パラカゼイ・シロタ株を含む乳製品を習慣的に週3日以上摂取することにより、高齢者の貧血発症リスクの低下に繋がることが示唆されたとしている。

 同社では、今後も中之条町における調査を通じて、L.パラカゼイ・シロタ株を含む乳製品の継続摂取による新たな可能性を追究するとしている。

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