東洋製罐G、トイメディカルと協業 “おいしさ”と“健康”の両立を目指す
東洋製罐グループホールディングス㈱(東京都品川区、中村琢司社長)はこのほど、「塩分オフセット技術」を有するトイメディカル㈱(熊本市南区、竹下英徳社長)に出資し、戦略パートナーとして協業を開始したと発表した。
東洋製罐グループは、「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」において、「食と健康」を重点領域の1つに掲げており、今回の協業を通じて、“おいしさ”と“健康”の両立に資するソリューションを実用化する。これにより、塩分の過剰摂取という健康課題の解決と、持続可能な未来の暮らしの創出を目指すとしている。なお、同社グループのオープンイノベーションプロジェクト「OPEN UP! PROJECT」を通じて出資した案件としては、本件が10件目。
「塩分オフセット技術」とは、トイメディカル社が開発した技術で、食事に含まれる塩分(ナトリウム)を、海藻由来の食物繊維であるアルギン酸類で吸着し、体内吸収されにくいアルギン酸ナトリウムに変化させることで塩分の影響を補正するという独自の技術。
東洋製罐グループは、2020年以降、次世代食品バリューチェーンの構築を目指す国内外のスタートアップ企業への出資・協業を推進してきた。「長期経営ビジョン2050『未来をつつむ』」において、人びとがより良い食生活、健康的な生活を送るための製品・システム・サービスの提供を果たすべき役割として掲げている。
塩分を控えなければならず、食事制限に苦痛を感じている人々に対し、トイメディカル社の「塩分オフセット技術」は、食の満足度を犠牲にすることなく塩分の過剰摂取による健康課題解決に寄与できる技術であると評価し、今回の出資に至ったとしている。
今後は、既存出資先による次世代バリューチェーン構築の取り組み、および同社が有するアグリフードテック領域の国内外ネットワークとの連携を通じて、原料開発、検証支援、サプライチェーン設計、既存の包装容器事業との連携など、トイメディカル社との多面的な協業を推進していくとしている。
(冒頭の写真:同社リリースより)
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