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口腔を起点とした健康増進を研究 ライオンとサイキンソーが口腔・腸内細菌叢の共同研究

 ライオン㈱(東京都台東区、竹森征之社長)と㈱サイキンソー(東京都渋谷区、沢井悠社長)はこのほど、共同研究により、口腔内細菌叢(以下、口内フローラ)と腸内細菌叢(以下、腸内フローラ)に新たな関連性を見出したと発表した。同研究について、9月5日~7日に開催された第67回歯科基礎医学会学術大会(北九州国際会議場)で発表した。

 サイキンソーが提供する個人向け腸内フローラ検査サービス「マイキンソー(Mykinso)」及び口腔内フローラ検査サービス「マイキンソー オーラル(Mykinso Oral)」の両方を利用した247人のデータを用い統計解析を行った。
 
 その結果、口腔状態が良好な人に多く存在する口腔内細菌「ナイセリア(Neisseria属)」が口内フローラに多い人は、腸内フローラの多様性が高く腸内環境も良好である可能性が示唆された。また、「ヴェイロネラ(Veillonella属)」や、う蝕(むし歯)の主要な原因菌である「ミュータンス(Streptococcus mutans)」が口内フローラに多い人では、腸内フローラの多様性が低く腸内フローラからも両細菌が検出されやすいことが明らかになった。これにより、口内フローラの状態が腸内環境に影響を及ぼす可能性が示唆されたという。

 ライオンでは、口腔トラブルを繰り返さないためには、原因菌を一時的に除去するだけでなく口内に存在する菌全体のバランスを整える「フローラケア」が重要であると考えている。口内フローラのバランスを整える新しいオーラルヘルスケア習慣を提案すると同時に、口腔と全身健康との関連性をさらに研究し、口腔を起点とした健康増進に貢献するとしている。

 またサイキンソーでは、今回の共同研究で示唆された「口腔環境と腸内環境の関連性」は、消化管全体の健康を考える上で重要な知見であると考えている。今後は同成果を活かし、「口腔ケアを通じた腸活」という観点からの取り組みも進める。また、関連研究を発展させ、科学的根拠に基づき個々人やタイプに応じた口腔環境ケアの探求を進め、人々の健康増進に貢献するとている。 

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