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国内健康食品OEM市場が拡大傾向 矢野経調べ、背景に海外需要の取り込みなど

 国内の健康食品受託製造(OEM)市場規模について、市場調査会社の㈱矢野経済研究所(東京都中野区)の調べによると、2024年度は前年度比2.2%増の1,761億3,000万円、2025年度は同1.8%増の1,793億円が見込まれるという。同社が10日に発表した。

「価格改定による取引金額上昇」も要因

 同社の発表によると、調査は今年7月から9月に実施された。同社は国内健康食品OEM市場拡大の主な要因について、インバウンドを含めた海外需要の取り込み、原材料費や加工費の価格改定による取引金額の上昇効果を挙げている。

 同社は発表で、「海外需要の開拓が市場をけん引」していると指摘。「国内需要の伸び悩み」を受け、海外需要の開拓が活発化しているという。
 具体的には、「越境EC、一般貿易による輸出、大手受託メーカーを中心とした海外企業との直接取引の開始・拡大」が進むとともに、「現地事務所や現地法人の設立、現地での市場調査や人材採用といった実務的な取り組みも増えている」という。

 同社は発表で同市場の将来展望を次のように説明した。
 「国内市場の大幅な拡大が見込めない中で、大手から中堅の受託製造企業は海外需要の取り込みと、今後も上昇が見込まれる原材料費・人件費・エネルギーコストといった生産コストへの対応を経営上の最重要課題としている。海外需要の更なる開拓、原料加工、製材などの技術革新、コスト上昇分の取引価格への転嫁が、今後の成長の鍵となる」

 それに加えて、機能性表示食品のサプリメント形状食品に対するGMP(適正製造規範)基準の遵守義務化など、昨年生じた健康被害問題を受けて高まっている製造・品質管理の要求への対応も、成長の鍵になりそうだ。

【石川太郎】

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