9月の家計調査、サプリ支出2ケタ増 前月マイナスから一転、2025年は変動激しく
総務省統計局が7日に発表した9月の家計調査(2人以上の世帯)によると、サプリメントなどの「健康保持用摂取品」への支出額は1世帯あたり1,167円だった。名目の前年同月比は14.5%増と2ケタの伸びを示した。前月の1.4%減から一転して大幅なプラスに転じたかたちだ。今年は健康保持用摂取品の支出額の変動が激しくなっている。
世帯別の支出額を見ると、勤労者世帯は827円で、名目の前年同月比は9.5%増と3カ月連続のプラス。一方、健康保持用摂取品の主要な消費層とみられる無職世帯は1,663円と、25年では3番目に高い支出額となり、名目の前年同月比は13.1%増と前月の9.5%減から大幅なプラスに転じた。
健康保持用摂取品の今年の支出額推移を見ると、9月までの時点で、最大34%を超える前年同月比2ケタ増が計4回あった一方で、支出額が1,000円を割り込む月が3回あった。サプリメントの健康被害問題が発生した前年と比較すると支出額は増加傾向だが、2年前との比較ではマイナス。勤労者世帯の支出が振るわないことがブレーキになっている。
なお、9月の2人以上世帯における1世帯あたりの消費支出は30万3,211円で、物価変動の影響を除いた実質の前年同月比は1.8%増加した(名目では5.3%増)。プラスは5カ月連続。
【石川太郎】
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