食薬区分のグレーゾーンとその安全性 日本薬学会RS部会が12月にシンポ、産学官から登壇者
「天然物医薬品と健康食品~食薬区分のグレーゾーンとその安全性に注目して~」と題したシンポジウムが12月24日午後、国立医薬品食品衛生研究所(神奈川県川崎市)内で開催される。厚生労働省医薬局監視指導・麻薬対策課をはじめ薬学研究者や健康食品業界関係者らが講演する。主催は日本薬学会レギュラトリーサイエンス部会。食薬区分の審議にも関わる同研究所生薬部の伊藤美千穂部長が実行委員長を務める。参加費は無料(事前登録制)。
主催者は開催趣旨について、「生薬等の天然物医薬品の中には、全く同じ素材が取り扱い方によっては食品として流通するものもあり、それらのうち、食薬区分のグレーゾーンとでもいうべき領域に分類されそうなものは、安全性への配慮がより一層必要とされると考えられる」とした上で、「グレーゾーンに入りそうな成分本質について、また、その他いわゆる健康食品の品質や安全性の話題を幅広に取り上げ、さまざまな角度から議論する機会にしたいと考えている」と説明している。
当日は、厚労省監麻課が「食薬区分の制度について」、名古屋徳洲会総合病院病理診断科の西川秋佳部長が「成分本質の判断基準について、特に毒性学的観点から」、安田女子大学薬学部薬学科の川上晋講師が「最近のグレーゾーン成分本質の研究から」、(一社)日本健康食品規格協会(JIHFS)の池田秀子理事長が「健康食品の品質の現在地―歴史的背景、海外制度との比較、そして直面する課題―」、(一社)健康食品産業協議会(JAOHFA)の小松美穂氏が「健康食品開発企業の立場から、機能性表示食品として医薬品でないことを確認するために」と題した講演をそれぞれ行う。
会場開催のみ。時間は午後1時15分から4時45分まで。詳細や参加申込みはこちら。
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