東京都は11日、水産加工食品の原材料および原料原産地について不適正な表示を行ったとして、江東区に本社を置く㈱キタムラ商事に対し、食品表示法に基づく指示を行った。調査を行った東京都は、同社が「いか（中国産）」と伝達を受けた商品に対し、表示ラベルを張り替え、国産品として販売していたことを確認した。

ラベルを貼り替えて販売

　キタムラ商事は、「きりいか」について、仕入先から外箱ラベルにより「いか（中国産）」との情報提供を受けていたにもかかわらず、このラベルを剥がし、2023年10月23日〜24年6月10日までの間、販売先に対し、製品規格書で原材料を「するめいか」、原料原産地を「日本」として伝達し、少なくとも100kgを販売。
　また、24年7月12日〜25年6月27日まで、商品ラベルに「いか（国産）」と記載したラベルを新たに貼付し、少なくとも130kgを販売していた。

　これらの行為は、食品表示基準第10条（義務表示）第1項第4号および第11号、第14条（表示禁止事項）において準用する第9条第1項第2号に違反する。

表示の点検と社内体制の見直しを命令

　東京都はこれらの不適正表示に対し、食品表示法に基づく是正措置として、「表示点検の実施と是正」、「原因究明の徹底」、「再発防止策の構築」、「従業員教育の徹底」を同社に指示。講じた措置について、10月10日までに書面で報告するよう命じた。

【編集部】

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