1. HOME
  2. 山笠太郎シリーズ
  3. 山笠太郎の健康管理とほほ日記 ~不摂生な私が25年もスポーツクラブに通える理由~(25)【東京編(12)】

山笠太郎の健康管理とほほ日記 ~不摂生な私が25年もスポーツクラブに通える理由~(25)【東京編(12)】

 小生が学生の頃は、夏になると日焼けして真っ黒になるのは子供か遊び盛りの若者…って相場は決まっていたものだが、現在においては若者(男性も含め)も日傘を使うようになり、小麦色の女子大生もめっきり少なくなった。また、真っ黒になって駆けずり回っている子供の姿もめっきり見かけなくなった様な気がしてならない(苦笑)

 まぁこれだけ暑いと仕方がないか…(汗)

 そんなこんなで今や一番真っ黒く日焼けしている世代はシニアのおじいちゃんたちじゃないかって勝手に思っている(苦笑)…熱中症にはくれぐれもご用心を。

 小生的には、健康長寿を目的としているのかどうかは定かではないが、真夏のゴルフ場でもカートに乗らず、1日8,000歩だの1万歩だのと「歩かなければならない呪文」にかかって毎日公園や街中をさまよい歩くご近所の70歳前後の御主人たちを傍から見ていると、まるで「千日回峰」修行と一緒だぜ、と頭の下がる思いで手を合わせ…もと~い、敬服しているのである。

 さて、漂々と終身現役を実践し、充実した生き様をテレビ画面からも醸し出している某大御所タレントの自伝的エッセイに書かれていた一文がある…『昔からよく言われることだが、お金を持った男が突っ走る3つの欲がある。船とクラシックカーと愛人だが、どれも手に入れた後が厄介だ。お気をつけあそばせ。』成る程、心当たりの経営者大いに有り(爆)

 ライザップがはやり始めたあたりから、ここで言うところのお金を持った元気モリモリな富裕層たちの中には、超多忙な合間、寸暇を惜しんで筋トレに励んでいる経営者の姿を散見する様になった。しかし何故か心の中で「よっ、スケベオヤジィ~」と叫んでいる小生がいる(笑)ハテ…筋肉も加えると4つの欲になっちゃうのかな…?

 実際のところ、暇つぶし&健康管理で毎日スポーツクラブに通う大多数の一般的サラリーマン出身のシニアたちとは少しばかり趣が違うのは間違いない(苦笑)

 日本人が素晴らしい?ところは、シニアになっても現役時代同様、実に規則正しい点だ。

 小生、そんな規則正しく几帳面の鏡の様な(笑)シニアに遭遇した経験がある。数か月前の平日お昼12時半過ぎの事だった。沖山クンのパーソナルトレーニングを終えガラガラの更衣室で着替えている時の事だ、ふと気が付つくと小生の真後ろで見知らぬ70代の男性がこちらを向いて不気味に立っているではないか、1メートルと離れていない距離感にギクッとした小生、恐る恐る「どうされました?」

 「いやぁおたくの使ってらっしゃるロッカーが空くまで待っておりまして…」

 「ガラガラですよ。どこでも空いてますけど…」

 「毎回このロッカーを必ず使っているもので…どうもこういう性分なのでお気になさらないでどうぞごゆっくり着替えて…」

 とはいうもののガラガラの更衣室で小生の真後ろで小生が着替えているのをジッと見られるというのはなんともはや気持ちの良いものではない(汗)

 さて、話は小生が健康食品プロマネ時代の頃に戻るが、当時の「ザップ」に、日本を代表する情報通信企業の営業部門のトップを務めた後、子会社の商事会社社長を歴任しフルリタイア。突然「ただの人」となって暇人となり、毎日「ザップ」に通っていたFさんがいた。

 休館日以外、毎日きっちりと開館とともに訪れ、タップリ3時間はトレーニングに励み、お昼前にザップを後にするという規則正しいルーティンを確立していた。

 清潔感のあるトレーニングウェアに、髪型もまるで仕事に出勤するかの如く整髪していた。いつも微笑みを絶やさず、品のあるフレンドリーな雰囲気を醸し出していた。

 小生がその存在に気づき始めて半年余り経った日曜日の事だった。常連さんで下町気質の明るいキャラではあるが、空気読めない系あんちゃんのTクンが突然Fさんに調子っぱずれのトーンで「おじさんさん毎日来てるの?スゲーよなぁ、いつも熱心にトレーニングしてるよね。よっぽどだよ、やっぱシニアボディビルとか何かの大会目指してるの?」

 ズケズケと話しかけてきたのだ。当初はにこやかに受け答えようとしていたFさんの顔がみるみるうちにゆがんできて何とも言えない表情になった。

 その日を境にFさんを見かけなくなった…。

 それから1カ月程経った夕刻7時頃の事だ。「ザップ」の所在する私鉄沿線最寄り駅前の焼き鳥屋さんから炭火でモクモクな煙とともに典型的な中高年体型(苦笑)の男性を従え、赤ら顔で上機嫌なFさんが出てきたのだ。

 何とも実に楽し気なFさんの様子を微笑ましく感じつつ、小生は気づかれぬ様、さり気なく足早に帰路についたのだった。

(つづく)

<プロフィール>山笠太郎(やまがさ たろう)
三無主義全盛の中、怠惰な学生生活を5年間過ごした後、運良く大手食品メーカーに潜り込む。健康食品事業部に配属され、バブル期を挟み10年。その間に健康食品業界で培った山笠ワールドと言われる独自の世界観を確立。その後社内では様々な部門を渡り歩き47都道府県全ての地に足を踏み入れる事となる。

TOPに戻る

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

INFORMATION

お知らせ