1. HOME
  2. 化粧品
  3. 矢野経済、化粧品受託製造市場を調査 2024年度は前年度比102.6%

矢野経済、化粧品受託製造市場を調査 2024年度は前年度比102.6%

 ㈱矢野経済研究所(東京都中野区、水越孝社長)はこのほど、国内の化粧品受託製造市場を調査し、現況・参入企業の動向、将来展望を公表した。調査期間は2025年4月~6月。調査対象は、化粧品受託製造・容器・原料参入企業、化粧品メーカーその他関連企業・関連団体等。調査は、同社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話等によるヒアリング、郵送アンケート、文献調査を併用し行った。
 
 それによると、2024年度の化粧品受託製造市場(事業者売上高ベース)は、前年度比102.6%の3,547億円となった。同市場は、コロナ禍の行動制限緩和以降の化粧品需要回復を見据えたクライアント企業(化粧品ブランドメーカーや異業種参入企業)からの新規オーダーやリニューアルオーダーで一時的に勢いづいたが、その後は現在まで、店頭における化粧品販売が想定通りに進まない傾向が続いている。

 消費者のニーズや嗜好の多様化に加えて、通販やECチャネルの台頭、韓国コスメをはじめとする海外製化粧品の流通量増加など、製品や販売チャネルの分散化が進行。化粧品受託製造企業は、実需とのずれで生じる在庫滞留を避けるため、各社とも慎重に発注計画を進めている。こうした状況から、24年度の受託案件も緩やかな回復がみられたが弱含みで推移している。

進む小ロット化

 これまで店頭販売中心の国内化粧品市場だったが、近年、通販やオンラインでの化粧品購入が普及・定着するなど、販売チャネルの多様化が進んでいる。同時に、SNSを駆使した芸能人やアーティスト、著名美容家等のオリジナルブランド商品などのビジネスも存在感を増すなど、市場はマスマーケットから特定のニーズや関心を持つスモールマスへの分散化が進む。こうした背景から、大口発注を控えるクライアント企業サイドの慎重な姿勢が今後も続くと同時に、チャネルの多様化に対応する化粧品ブランドメーカーのブランドポートフォリオの再構築も継続的に実施されるとみる。

25年度の市場は、前年度比102%と予測

 通販やオンラインを販売チャネルの中心としたファブレスメーカーが展開するヘアケア・スキンケアカテゴリー化粧品では、ヒットブランドやヒット商品が生まれており注目度が高い。25年度の市場は、前年度比102%の3,619億円に増加。今後も、新規参入企業を含め、その勢いは続くと予測している。

TOPに戻る

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

INFORMATION

お知らせ