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ヤクルト、マレーシアで飲用試験を実施 L.パライカゼイ・シロタ株がアフラトキシンの体内蓄積を抑制か

 ㈱ヤクルト本社(東京都港区、成田裕社長)はこのほど、マレーシアの成人を対象にした「乳酸菌ラクチカゼイバチルス パラカゼイ シロタ株」(L.パライカゼイ・シロタ株)を含む乳製品の飲用試験を実施、その結果を発表した。

 同社とマレーシアプトラ大学(マレーシア・セランゴール州)は、高温多湿な地域において食品への混入が問題となっているカビが産生する有害物質のアフラトキシンに着目。実験は、20歳から60歳のマレーシアの成人535人を調査し、尿中、血清中のアフラトキシン量が高めな174人を対象に実施した。

 300億個の「L.パライカゼイ・シロタ株」を含む乳製品を飲用する群(L.パライカゼイ・シロタ株飲料群87人)と、「L.パライカゼイ・シロタ株」を含まないプラセボ飲料を飲用する(プラセボ飲料群87人)に無作為に分け、それぞれ2本を12週間毎日飲用してもらった。飲用後には、4週間の後観察期間を設けた。飲用開始時点から2週間おきに尿中のアフラトキシン量を、4週間おきに血清中のアフラトキシン量をそれぞれ測定。また、飲用開始時に調査した対象者の背景要因(年齢、性別、食事習慣など)と体内のアフラトキシン量との関係を統計学的に解析した。

 その結果、L.パライカゼイ・シロタ株飲料群では、飲用12週目において、プラセボ飲料群と比較して尿中のアフラトキシン量が有意に低い値を示したという。

 同試験の結果、L.パライカゼイ・シロタ株飲料を継続的に引用することで、普段から多くのアフラトキシンに暴露されているマレーシアの成人における対内へのアフラトキシンの蓄積を抑制できる可能性が示唆された。また、L.パライカゼイ・シロタは、アフラトキシンを吸着し体外に排出する可能性が過去の基礎的な研究で示されていたが、今回、実生活を営む一般人を対象にした飲用試験でこれを裏付ける結果が得られた。さらに、アフラトキシン汚染に関する知識が豊富な人ほど血清中アフラトキシン量が低いこと、穀物の摂取量が多い人ほど尿中アフラトキシン量が高いことが統計的に示されたとしている。

 同社では、「同研究で得られた知見から、L.パライカゼイ・シロタ株を含む乳製品の継続的な飲用は、高温多湿地域で懸念される食品由来のアフラトキシンへの暴露による健康被害を予防することが期待できる。今後もこうした地域特有の健康問題に対するL.パライカゼイ・シロタ株を含む乳製品の有用性についてさらなる検証を進める」としている。

(文中のグラフ:同社リリースより)

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