原材料ブランディング、成功の秘訣 GNGの連続講座第3回、「ベストブランドではなくオンリーブランドに」
㈱グローバルニュートリショングループ(GNG、東京都豊島区)は15日午後、GNG研究会会員に限定した「米国機能性原料ビジネス成功講座」の第3回をオンラインで開いた。前回に引き続き同社の武田猛社長が、サプリメントなどに使用する機能性原料のブランディング戦略について解説。米国からグロバールな広がりを見せた2つのブランド原料を事例に挙げながら、原料ブランディングの成功に求められる要素を分析した。
武田氏が事例に挙げた機能性原料は、「フローラグロー」(ルテイン)と「エスターシー」(ビタミンC)の2つ。両原料のブランディングが成功し、市場に定着するまでの軌跡を詳しく解説したうえで、成功の理由として4つの要素を挙げた。
まず、業界はもとよりアカデミア(医師など有識者や専門家)、さらには一般消費者に向けた情報発信・啓発活動。次に、継続的な研究活動。次いで、知的財産権を背景にした強固な参入障壁、そして、ブランディングによる差別化に基づくプレミアム価格の実現──。
この4つの要素を背景に、フローラグローは「専門家に支持されるエビデンスを基に、圧倒的なシェアを占有」、エスターシーは「コモディティ原料市場においてプレミアム原料を導入」にそれぞれ成功したと武田氏は分析。特に、フローラグローについては、「ベストブランドではなくオンリーブランドとなったことが成功の秘訣」だとした。
GNGは今月29日、日本の機能性原材料メーカーの米国サプリメント市場参入をテーマとする今回の連続講座に関係するセミナーを都内で開く。セミナータイトルは、「米国ダイエタリーサプリメント・機能性食品市場への原料展開に向けたブランディング戦略セミナー」。講師として米国から機能性食品原料のブランディングに関する実務家を招く。
(冒頭の写真:15日の連続講座第3回で解説する武田氏)
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