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小林製薬、月内から広告再開 まずは企業広告、サプリの広告は予定せず

 小林製薬㈱(大阪市中央区、豊田賀一社長)が月内から広告を再開する。9日、発表した。当初は企業広告に限定するが、商品広告も、テレビ以外の媒体を使いながら順次再開したい考え。ただ、サプリメントに関する広告は、「当面のところ行う予定はない」(広報部)という。同社は、「紅麹サプリ」健康被害問題を公表した昨年3月22日以降、広告を全面的に停止していた。

 商品広告は、社会や消費者の受け止めなど状況を見ながら順次再開していく考え。健康被害の本補償が今年3月から順次始まっていることなどの状況を踏まえ、まずは企業広告からの再開を判断した。ただ、同社の発表によれば、医療費や慰謝料などの本補償に関する問い合わせは今月4日時点で約590人に達している。本補償を行うには個別対応が必要なこともあり、補償が全て終わる時期の「見通しは立っていない」(同)という。

25年1~3月期、営業益半減

 小林製薬が9日発表した2025年1~3月期の連結決算は、売上高が前年同期比10.6%減の326億円だった。同社は、健康被害問題の影響を受けた既存商品の減収額は33億円、通販の定期購入解約による減収額は9億円とそれぞれ試算している。

 一方、営業利益は同49.6%減の25億円と半減した。健康被害問題に関連した特別損失を7億円計上。関連特損は合計で134億円になった。

 同社は、今後の広告再開で、25年の通期売上高を前期比3.3%増の1,710億円に引き上げたい考え。健康被害の補償が道半ばの中で、商品広告の再開を消費者がどう受け止めるかが焦点になりそうだ。25年1~3月期のヘルスケア商品の国内売上高は17.8%減の155億円、そのうち食品は35.3%減の11億円だった。通販の売上高に関しては53.3%減の7億円にとどまった。

【石川太郎】

(冒頭の写真:原材料として紅麹を製造していた小林製薬の旧大阪工場)

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