1. HOME
  2. 機能性表示食品
  3. NMDB問題とは何だったのか?(6) JaohfaとJahficは質問をガン無視

NMDB問題とは何だったのか?(6) JaohfaとJahficは質問をガン無視

 6月9日、NHKが午後のニュースで、国立栄研が運営している「健康食品の安全性・有効性情報データベース」(HFNet)を取り上げた
 その中で、安全性や有効性に関する情報を提供するための国立栄研のデータベースについて、「外部の資料が不適切に引用されていたとし、1年以上にわたって安全性についての情報が公開できなくなっていることが分かった」と報じた。また、「現在は仮サイトとして有効性の情報などを公開していて研究所では『利用者に不便をかけているが、科学的根拠に基づく正確な情報を発信する必要があり、対応に時間がかかっている』としている」と、HFNetの再構築の可能性をほのめかすような表現も使っていた。

 そこで、ウェルネスデイリーニュース編集部では国立栄研に確認を取った。
 編集部の質問に対して同所は、「(3月時点と)素材情報データベースにおいて安全性情報の再開予定がない状況は変わっていないが、科学的根拠に基づく正確な情報を発信する必要があると考えている。詳しいことは、ウェブサイト等を通じて、時期が来たら公表させていただく」との回答だった。
 そして6月20日には、消費者委員会「第72回食品表示部会」で森田満樹委員が、安全性データベースの休止を問題視する発言を行った

 このような混乱の中、Jahficも国立栄研も消費者庁も、一見、迷走しているかのように見えながら業界事情には一顧だにせず、無関心を装い続けていたのである。そしてそれは今も変わらない。

 2024年1月~12月までの届出撤回件数は1,795件に上った。前年(23年)の212件に比べるといかに膨大な数かが分かるだろう。もちろんそこには、6・30措置命令や紅麹サプリ事件の余波による撤回も含まれる。むしろそのインパクトの大きさによってNMDB問題から生じた影響の影が薄まった印象もあるが、この問題が与えたダメージは今も業界に尾を引いている。このことは確かである。

 今年2月、NMDBを使用していない理由について、機能性表示食品の届出事業者を対象にアンケートしたところ、「NMDB側の対応が不誠実」という回答が多くを占めた。国立栄研のデータベース(HFNet)が使用できなくなった責任の所在についても聞いたところ、素材情報データベースを自ら閉鎖した国立栄研はもちろんだが、それに続いてjahfic、消費者庁の順に名が挙がった。

 かつてNMDBに対する評価は高かった。しかし最近ではすっかり辛口のコメントが増えた。「良い情報はしっかりお金を払って使えばよいと言っていたが、レストランに入ってからいきなりメニューが変わるようだと使いようがない。お金を払っているのに、もう1回支払えみたいなことを言ってくる」
 これは規約の変更後にJahficから指摘を受けた事業者のコメントである。アンケートでも回答のあった「利用規約が煩雑」過ぎることへの不満だろう。

 「2023年12月に案内があり、1月に申し込みをしたが手続きが途中で止まった。24年の末くらいに連絡があり、指示があったのでようやく(手続きが)終わった。2人くらいで作業しているようだ」と人員不足を指摘する。
 「MNDB会員に対しては、早くから利用状況の確認や会員継続の打診などをして、状況把握に務めていることは知っているが、キャパ不足なのか返信に時間がかかっており、会員でさえどうすればいいかという疑問にタイムリーに答えてはいなかった」
 「無断使用料について支払わない企業も多いようだ」
 「『機能性表示食品制度への届出におけるナチュラルメディシン・データベースのご利用について』という書類を送付して、対応のなかった企業に対して今年になってから、年会費と無断使用料の支払いを求めているようだ。その金額は企業によって差はあると思うが、数十万円になる企業もあるようだ」
 「Jahficとしても、この問題に対しては1年以上前から取り組む上でいくつかの問題が指摘されているが、ちょっと内向けになり過ぎていると感じる」

 上記の書類がいわゆるjaohfaが会員向けに配信した「機能性表示食品制度向け_NMDB著作物使用促進レター_ver1.1」のことだろう。
 連載1回目で述べたとおり、どのような経緯でjaohfaが同レターを配信したのか分からないが、業界団体がよくやるように、関連団体のニュースリリースを無造作に右から左に流してしまったのだとしたら、今後はその姿勢を改めた方がいい。特にNMDBを巡っては、今回だけでも過去5回にわたる連載で述べてきたような複雑な事情を挟んでいるのである。これとてまだほんの一部に過ぎない。

 仮に、jaohfaがNMDBの利用を推奨しようという意図をもって配信したのだとすれば、そのメリットについて分かりやすく会員に伝えなければならなかった。また仮に、Jahficが使用許諾していない事業者への警告を広く会員に周知させようとしたのだとすれば、さらに慎重にその理由や手続きの方法について、Jahficから事情を聴き取った上で案内しなければならなかった。NMDBを巡る混乱の実情を知っていれば、「内向きになり過ぎているJahfic」に対して、説明会の開催を求めるぐらいの深謀遠慮があってもよかったのではないか。

 事情に詳しい関係者は、①これまで周知がなかった過去の利用期間についての支払いに対する問題、②非会員がこの方針を知るために、Jahficが行うべき行動の不足、③NMDBを利用しない変更が増えることによる、安全性などがもたらす消費者への不利益、④原料メーカー(資料作成者)と利用した事業者とのトラブルに対する無配慮――などを問題点として指摘している。そしてこれらを解決するためには、「過去の利用を不問にして、タイムリミットを付けて全事業者に連絡するというプロセスがないと成り立たないと思う」と話す。

 事情はこれほどにこじれているということをjaohfaも知らなければならない。結局、jaohfaは編集部が送った4つの質問に対して答えることなく、ガン無視した。これはJahficについても同様だった。回答してきたのは唯一、国立栄研だけである。

(つづく)
【田代 宏】

関連記事:NMDB問題とは何だったのか?(1)
    :NMDB問題とは何だったのか?(2)
    :NMDB問題とは何だったのか?(3)
    :NMDB問題とは何だったのか?(4)
    :NMDB問題とは何だったのか?(5)

TOPに戻る

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

INFORMATION

お知らせ