中国産「塩さば」で不適正表示 農水省がイオンビッグに改善指示
イオンビッグ㈱(愛知県名古屋市、小林健太郎社長)が小分け加工する塩蔵魚介類2商品において、食品表示法第4条に規定する食品表示基準第3条2項(原産国の表示)に違反していたことが分かった。18日、農林水産省が発表した。
同社の傘下店舗で小分け加工する塩蔵魚介類(商品名『冷凍塩さば』など)について、輸入品であるにもかかわらず、原産国名「中国」を表示せず、少なくとも昨年7月6日~8月8日までの間に、傘下28店舗で、合計1万2,230パックを販売していた。農水省は18日、同社に対して食品表示法に基づき、表示の是正と併せて、原因の究明・分析の徹底、再発防止対策の実施などについて改善指示を命じた。
農水省が立入検査
農林水産省東海農政局と東北農政局が昨年8月8日~今年1月28日までの間、イオンビッグ、イオンビッグ 新利府プロセスセンター(宮城県利府町)、イオンビッグ ザ・ビッグ多賀城鶴ヶ谷店(宮城県多賀城市)に対して立ち入り検査を行ったところ、上記店舗において、『冷凍塩さば』(2枚入り、3枚入り)が輸入品であるにもかかわらず、原産国名「中国」を表示せず、少なくとも昨年7月6日~8月8日までの間に、多賀城鶴ヶ谷店ほか27店舗で合計1万93パックを販売。
また、イオンビッグが傘下店舗で小分け加工する『塩さば』において、輸入品であるにもかかわらず原産国名「中国」を表示せず、少なくとも昨年7月17日~8月8日までの間に、多賀城鶴ヶ谷店ほか傘下13店舗で合計2,137パックを販売していたことが明らかとなった。
イオンビッグに改善指示
農水省はイオンビッグに対し、①販売する全ての食品について、直ちに表示の点検を行い、不適正な表示の食品については速やかに基準の規定に従い適正な表示に是正した上で販売すること、②不適正表示の主な原因に消費者に向き合う正しい意識、および食品表示制度に対する認識の欠如、管理体制の不備があるとし、これらを含めた原因の究明・分析を徹底すること、③再発防止策の策定および全役員と従業員への法令順守を啓発すること――などを命じた。
同社は上記の措置について、3月18日までに報告書を提出しなければならない。
【編集部】
詳細はこちら(農水省HPより)