花王、12月期決算短信発表 化粧品事業、日本市場と欧州市場が順調に推移
花王㈱(東京都中央区、長谷部佳宏社長)はこのほど、2024年12月期決算短信(24年1月1日~12月31日)を発表した(連結)。売上高は対前年比6.3%増の1兆6,284億4,800万円、営業利益は同144.3%増の1,466億4,400万円だった。
同社グループは、中期経営計画「K27」の達成のため、顧客の重大なニーズにエッジの効いたソリューションで世界No.1の貢献をする「グローバル・シャープトップ戦略」を着実に推進している。
ライフケア事業は、売上高は同0.7%減の559億円となった。24年8月1日にキリンビバレッジ㈱への茶カテキン飲料「ヘルシア」に関する事業譲渡が完了。営業利益は、事業譲渡益の計上等により63億円(同116億円増)となった。
化粧品事業は、売上高は、同2.3%増の2,441億円となった。日本の売上は、市場が順調に推移する中、「KANEBO」がけん引し、「ソフィーナiP」、「キュレル」、「SENSAI」等も好調に推移したことで、前期を上回った。
中国を除くアジアでは、OMO(Online Merges with Offline)の取り組みをより一層強化することで、「キュレル」、「KATE」等が好調に推移。一方、中国においては、市場伸長鈍化に加え、競争環境激化が続く中、出荷抑制による流通在庫の適正化を実施。その結果、アジア全体の売り上げは前期を大幅に下回った。
欧州の売上は、「SENSAI」の最高峰シリーズや唇用エイジングケア美容液「トータルリップトリートメントスティック」が好調に推移したこと、また、「MOLTON BROWN」が堅調に推移したこと等により、前期を上回った。営業利益は、同17億円増の37億円の損失となった。