5日、東京都は無承認無許可医薬品の流通を都内で確認したと発表した。㈱柳韓堂（東京都中央区）が輸入し、㈱GCOOP JAPANが販売するオート麦食物繊維含有加工食品『ゼネラルバランス　デカシン』という商品から医薬品成分「オニノダケの根」を検出した。

　オニノダケは「トウキ」の別称として「専ら医薬品として使用される成分本質（原材料）リスト」（医リスト）および「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質（原材料）リスト」（非医リスト）に収載されており、葉は非医扱いだが、根は医薬品に分類されている。

　東京都薬務課によれば、問題が発生したのは昨年9月のこと。体調不良の訴えが摂取者から保健所にあった。因果関係は不明だったが、調べてみると肝機能障害の疑いが持たれた。保健所は都に連絡し、輸入元から任意提出を受けた製品を都が検査したところ、オニノダケの根であることを確認したという。
　発表がこの時期になったことについて都の担当者は、「根か葉かを識別するのに時間がかかった」と述べている。

　厚生労働大臣の承認を受けずに製造販売された商品を販売することは、医薬品医療機器等法第55条第2項（無承認医薬品の販売・授与等の禁止）に違反する行為。都は、製品の輸入元と販売元に販売中止および自主回収を指示。都民をはじめ関係団体への注意喚起を行った。現在、同製品による健康被害の報告は当事案以外にはないとしている。

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※物の成分本質（原材料）リスト（東京都健康医療局HPより）