食品添加物「食用赤色3号」は危険? 唐木東大名誉教授がウェッジに投稿
食品添加物「食用赤色3号」が米国で禁止された理由は? 東京大学名誉教授の唐木英明氏は29日、食用赤色3号を巡る問題について、『Wedge ONLINE(ウェッジ・オンライン)』に投稿した。
これは今月15日、着色料として使用されている「食用赤色3号」の禁止を米国FDAが決定したことを受けての記事である。
“〈着色料・赤色3号はそんなに危険?〉アメリカの使用禁止規制に追随しようとする日本” というタイトルの記事で唐木氏は、「赤色3号とは」、「FDAの禁止の理由」、「デラニー条項の適用」、「国際的な扱い」、「科学的評価と政策のあり方」――などについて解説している。
この中で唐木氏は、米国が赤色3号を禁止した理由について考察。いくつかの可能性の中から、新大統領ドナルド・ジョン・トランプ氏と保健福祉省長官・ロバート・F・ケネディ・ジュニア氏の影響力を示唆している。
トランプ氏の強権政治と、添加物やワクチンの規制強化を主張するケネディ氏の目論見が一致した結果ではないかと推察している。
このような状況に対して「米国における決定の内容を精査し、諸外国における動向等も踏まえて、科学的見地から我が国における対応の要否も含めて検討していく」とする消費者庁の対応に疑問を投げ掛ける。
唐木氏は、「FDA自身が『禁止措置は安全性とは無関係』と明言しているのだから、改めて『食品添加物としての使用について検討』する必要はない」とし、同庁の対応が「安全に対する不安を呼ばないことを望む」と結んでいる。
【田代 宏】