1. HOME
  2. 健康食品
  3. ロンザ、事業再編に着手 カプセル・サプリ原材料事業を切り離す方針

ロンザ、事業再編に着手 カプセル・サプリ原材料事業を切り離す方針

 スイスを本拠地とする製薬大手ロンザが事業再編に着手する。ハードカプセル及びサプリメント原材料(CHI)事業を切り離し、主力の医薬品受託開発・製造(CDMO)事業に経営資源を集中させることになった。CHI事業を「適切な時期」に分離、譲渡する方針。同社が去年12月中旬に発表、日本法人のロンザ㈱(東京都中央区、小林亨社長)が顧客らに伝えた。

日本法人、「通常どおり業務継続」

 ロンザの日本法人は、本社が今回決定した方針について、「CHI事業の選択肢を検討する中、ロンザは通常通りの業務を継続する」としつつ、ハードカプセルやサプリ原材料の供給に支障は一切出ない、と顧客らに説明。「現状、日本におけるビジネス形態も変わらない」ほか、「移行期間中も事業継続を管理する強固な計画」を立てているとも伝えている。

 CDMOを中核事業とするロンザが、医薬品やサプリに使用するハードカプセル及びサプリ原材料の製造販売事業を本格的に手がけるようになったのは、積極的なM&A(企業合併・統合)による。2016年に非変性Ⅱ型コラーゲン含有鶏軟骨抽出物「UC-Ⅱ」などの製造販売を行っていたサプリ原材料メーカーのインターヘルス(米国)、翌17年にカプセル大手のカプスゲル(同)をそれぞれ買収。その後21年にロンザおよびカプスゲルの両日本法人が合併し、現体制になっていた。1990年代からロンザが製造販売していたL-カルニチン酒石酸塩「カルニピュア」も、CHI事業に組み込んでいる。

 ロンザ日本法人のCHI事業の拠点は神奈川県相模原市。同事業のうちハードカプセルについては、カプスゲルの前身会社、米Parke-Davis社の日本法人が1960年代から同地で製造を手がけていた。その後の変遷は、80年に米ワーナー・ランバート、2001年にワーナーを吸収した米ファイザーとの合併を経て、翌02年、カプスゲル・ジャパンが設立。日本での創業以来、一貫して外資系カプセルメーカーとして製品・サービスを提供してきた。

 なお、ロンザ本社は昨年12月、CHI事業を切り離す方針を公表した後、インドおよび中国のハードカプセル生産拠点の製造能力を高めることを発表している。同社はハードカプセル生産拠点を、日本の相模原を含め世界8カ所に置く。

【石川太郎】

関連記事:ロンザ、液体充填カプセルの提案強化 独自の強みあり、差別化から品質管理まで
    :UC-Ⅱ、「運動習慣」ある人にも ロンザ、最新論文を踏まえた新ヘルスクレーム
    :新規機能関与成分にL-カルニチン、ロンザが届出

TOPに戻る

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

LINK

掲載企業

INFORMATION

お知らせ