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山笠太郎の健康管理とほほ日記 ~不摂生な私が25年もスポーツクラブに通える理由~(18)【東京編(5)】

太郎ちゃん、健康食品課長に拝命なぜ? 

 唐突に「健康食品課長を命ず」の辞令に戸惑っていた小生。転職でもしない限り健康食品の仕事に従事する事はないと感じていたからだった。

 丁度それと同じ時期、世間では「成果主義」なんていうのがちょっとしたブームになっており、その象徴的な大手企業が脚光を浴びていた。他にも、女性の管理職登用促進や新卒採用における女性比率を高める等々、世界基準の?人事制度改革が注目され始めていた。

 旧来の昇進試験でやっとこさ(汗)課長職にありつけた小生、そんな中、中州食品工業でも新たにマネジャー職を設ける事となり、事実上リセット状態。「え~っ、ご破算に願いましては…また試験かいっ」「要は人件費抑制策だろ」と、会社は一体何考えてんだぁ、の心境であった。

 兎に角この昇進試験を通らなければ出世の道は閉ざされると言うシビアさであった。

 「噂では100人以上受けて3~4人しか受からない狭き門みたいだし…何だかなぁ」と小生的には早くも半ば諦めムード…ぶっちゃけ実は呑気に構えていたのであった(笑)。

 そしてプレゼン資料の提出期限が近づいて来た、すると人事部人材開発課で昇進試験を担当している山村クンから突然連絡が来た。

 「山笠さん、受けましょうよ」と唐突なお誘いだ。山村クンは健康食品事業部時代の同僚で入社は小生より5年ほど後輩だ。クール且つ理論派だったので、その意外なお誘いに驚いた。さらに、ごく一部の先輩方からもプチ脅されたり(笑)して、「受けなきゃいけないの…」参ったなぁ状態であった。しかも新制度での昇進試験は現行の業務における課題解決に、チームリーダーとしていかに取り組んできたかを役員にプレゼンするのだ。健康食品課に異動したばかりの小生には厄介な課題だった(汗)

 そんなこんなでプレゼン資料をわずか3日の突貫作業で仕上げ、提出締切り1分前に山村クンにメール送信するという何ともはや受ける前から「終わってんな」状態であった。

 しかもメール送信直後、表(ひょう)がずれちゃっているのが発覚し、「山村、悪ぃ。表の所、修正頼むわ…」、「了解です」。まさに何処まで行っても山笠ワールド全開であったのだった…(笑)

低迷する業績、そこに乗り込んできたジャイアン

 さて少し話を戻そう…小生的には「なぜ今更健康食品に戻るの…」と言う疑問が強く湧いていた訳であるが、当時の中州食品工業は安売り合戦の荒波にモロに飲み込まれ、業績はかなり低迷していた。特に家庭用食品事業部門が足を引っ張っているとも言われていた。そこへ営業統括専務に就任したジャイアン川上専務が乗り込んできたのだ。

 専務は、元々は研究開発部門出身だが、開発を担当していた新規素材製品(添加物)を行きがかり上、売り歩き始め、気が付けば営業マンに転出していたという異色の経歴だ。べらんめぇ口調で、麻雀とパチンコが三度のメシよりも大好きときて、とてもインテリ集団の(笑)研究開発部門出身とは思えなかった(笑)

 そんなジャイアン川上営業統括専務は「ゴチャゴチャ言い訳は聞きたくねぇからオレの言うようにやれ、逆らう奴は抵抗勢力だ」と、大ナタをふるい始めていたのだった。

 そんな中、ジャイアン川上専務が目を付けたのが家庭用食品部門内で唯一利益を上げていたのにも関わらず「ど~でもよし子ちゃん」扱いを受けていた健康食品課であったのだ。

 先ずは役職定年間際…想い出作り課長の典型、山西健康食品課長と評判が悪すぎて健康食品課しか引き取り手がなかった坂田課長代理の「ツートップ」の首をすげ替える事に…。

 さて…社内を見渡してみると鍛えがいのある管理職で健康食品の経験値があるのは、なな何と小生しかいない…ではないか…。結果まさかの「棚ぼた」でライン長のポストが小生に転がり込んで来たという次第であった(苦笑)見方を変えれば、小生って社内ではオンリーワンの存在…「芸は身を助ける?」ナンチャッテ(笑)

 ところで、スポーツクラブ「ザップ」の方はというと、何気に週末、地味に通っていた。しかし気が付けば「食生活」と「呑み」の方は自然の成り行きで?元に戻っていて、週末のスポーツクラブ通いを除けばQOLはヤバい事になっていたのだった(汗)

 さて次回は、思わぬ展開が待ち受けていた昇進試験の顛末について触れてみたいと思う。

(つづく)

<プロフィール>山笠太郎(やまがさ たろう)
三無主義全盛の中、怠惰な学生生活を5年間過ごした後、運良く大手食品メーカーに潜り込む。健康食品事業部に配属され、バブル期を挟み10年。その間に健康食品業界で培った山笠ワールドと言われる独自の世界観を確立。その後社内では様々な部門を渡り歩き47都道府県全ての地に足を踏み入れる事となる。

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