九州地域バイオクラスター推進協議会（KBCC、熊本県益城町、田中一成会長）は28日、ヘルシーファーミングプロジェクトの一環として、特別講演「アニマルウェルフェア（AW）とは」を開催する。講師に東海大学農学部動物科学科動物行動学研究室の伊藤秀一教授を迎える。

　近年、人と動物の関係において、AWの考え方が求められるようになってきた。AWは人による動物の利用を否定するものではなく、「動物が生きている間、または死の際において、その身体的および精神的な状態に配慮する」という理念である。この考え方はヨーロッパで発展し、現在では世界各地に広がり、日本にもその影響が及んでいる。

　AWは動物愛護とは異なる概念。AWを理解し、対応するには、その発展の歴史的背景を含めた理解が不可欠となる。
　講演では、AWが生まれた背景や発展の経緯、さらに今後の世界的な動きについて、動物行動学に基づく研究を交えながら解説する。

※ヘルシーファーミングプロジェクトについて
「人の健康、家畜の健康、地球の健康」をコンセプトに、フランスのBleu-Blanc-Coeur協会と九州地域バイオクラスター推進協議会の連携により2013年に発足。亜麻が含有する機能性成分（オメガ3）を多く含む飼料を家畜に与え、畜産品の品質向上や同成分を活用した健康に役立つ商品の開発に取り組んでいる。さらに、「人の健康、家畜の健康、地球の健康」のために科学的な指標を活用し、生産者と連携しながら畜産の未来創造を目指して活動を広げている。

＜開催概要＞
日　時：1月28日（火）午後1時30分～3時（開場は午後1時）
会　場：くまもと県民交流館パレア9F会議室2
　　（熊本市中央区手取本町8-9）

＜申込・問い合わせ先＞
TEL 096-289-3116
E-mail： j-yoshimura@kmt-ti.or.jp

（冒頭の写真：伊藤秀一教授）