新規届出8件公開、撤回は2件 【機能性表示食品届出DB更新】イミダゾールジペプチド、鶏肉抽出物以外で
機能性表示食品の届出情報データベース(DB)が10日、更新された。受付公開された新規届出は計8件(サプリメント6件、サプリ以外の加工食品2件、生鮮食品ゼロ件)で10件に届かなかった。撤回届出も1ケタ台に収まり、前回4日の更新時から2件の増加にとどまった。前回の更新では39件だった。撤回届出は増えたり、減ったりを繰り返している。
公開された新規届出を見ると、既存が占める。ただ、届出番号「J708」のイミダゾールジペプチドを機能性関与成分とするサプリに新規性がある。同成分の届出は累計で50件近くあり、成分名だけを見ると特段の目新しさはないものの、それを含む原材料が新しいと言える。「L‐カルノシン」とされているためだ。
イミダゾールペプチドは、動物の筋肉など骨格筋に多く含まれる、イミダゾール基を持つジペプチド(アミノ酸が2つ結合したペプチド)として知られる。サプリなど加工食品の場合、機能性関与成分として届け出されている同ジペプチドを含む原材料は一般的に、鶏肉抽出物(鶏肉エキス)とされている。機能性表示食品において同物質は、生鮮食品のカテゴリでの届出が半数近くを占め、鶏肉をはじめ豚肉、鯨肉といった肉類が届け出されている。
一方、イミダゾールジペプチドには種類がある。よく知られている成分としては、アンセリンやバレニンがあり、カルノシンもその1つ。イミダゾールジペプチドとは一般的に、それら成分の「総称」とされている。
その中で、この新規届出は、「カルノシン=イミダゾールジペプチド」として届け出た格好。そのようにした理由は、イミダゾールジペプチドの人における体内動態などを説明する「表示しようとする機能性の科学的根拠に関する補足説明資料」(届出資料の1つ)でうかがい知ることができる。L‐カルノシンを供給する浜理薬品工業㈱をはじめとするHAMARIグループの浜理薬品栄養科学㈱(大阪市中央区)が届け出た。
【石川太郎】
12月のDB更新:【2日】撤回届出止まらず、2日間で60件迫る
:【4日】届出者第1号、全届出の撤回に至る ヌルデのエラグ酸が初の届出