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沢井製薬、サプリの販売を終了へ 機能性表示食品2商品、来年1月末をもって

 後発薬大手の沢井製薬㈱(大阪市淀川区、木村元彦社長)が来年1月31日をもって自社ECサイト『sawai すこやか応援団』のサービスを終え、機能性表示食品の販売を取り止める。昨年7月から、機能性表示食品のサプリメント2商品を販売していたが、今月11日までに新規注文の受け付けを停止した。同社を傘下に抱えるサワイグループホールディングス㈱は取材に、「一旦(販売を)終了することになったが、将来的な健康食品事業参入を否定するものではない」(広報・IRグループ)と答えた。

 来年1月末をもって『sawai すこやか応援団』の全サービスを終了する。これにより、機能性表示食品のサプリメント『トリプル生活習慣』及び『くっきり力アイ』の販売も終えることになる。終了の理由についてサワイGHDは取材に、「サワイグループ全体の中長期的な事業戦略の見直しの一環として、健康食品事業を一旦終了することとなった」(同)と説明。販売終了に伴う業績への影響は「軽微と考えている」とした。

 沢井製薬の健康食品事業への新規参入は、サワイGHDが2021年5月に策定した中期経営計画「START2024」に盛り込まれていた。後発薬を事業の中核としつつ、「未病・予防を含む、より広いヘルスケア領域に事業拡大」する目的があった。これを受けて、専門人材を登用しながら機能性表示食品の開発、届出を行い、22年8月に同ECサイトを立ち上げ、「テストマーケティング」の位置づけで『トリプル生活習慣』の販売をスタート。翌23年7月には、販売品目に『くっきり力アイ』を加え、健康食品事業を本格化させていた。

 同社は機能性表示食品のサプリメントとして他に、大豆イソフラボンなどを機能性関与成分として配合した『歩行維持力』も消費者庁へ届け出ていた。未発売のまま、事業を終えることになりそうだ。

 ここ数年、沢井製薬の他にも、小野薬品工業㈱や東和薬品㈱など、医療用医薬品のメーカー大手が健康食品市場に相次ぎ参入し、市場を活気づけていた。沢井製薬の健康食品事業からの撤退についてある業界関係者は、「(機能性表示食品の発売に向けて)かなり慎重に準備していたのに」と話し、驚く。

【石川太郎】

(冒頭の写真:沢井製薬が昨年7月に発売した機能性表示食品。同社の報道発表資料から)

関連記事:発売向けて慎重に準備【2022年機能性表示食品特集】ヘルスケア事業を第2の柱へ

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