9月1日以降の新規届出公開始まる 【機能性表示食品届出DB更新】初回は5件にとどまる
機能性表示食品の届出情報データベース(届出DB)が1日、更新された。11月最初の届出DB更新で受付公開された新規届出は、改正・機能性表示食品制度の一部が施行された9月1日以降に消費者庁へ提出されたもの。同日以降の届出公開は今回が初めて。件数としては5件(サプリメント1件、サプリ以外の加工食品4件、生鮮食品ゼロ件)にとどまった。
小林製薬「紅麹サプリ」健康被害問題を受けて検討された改正制度では、健康被害疑い情報の収集と行政機関への報告が義務化され、9月1日に即日実施された。ほかに、容器包装上の表示の方法や仕方の見直し、天然抽出物等を原材料とする錠剤、カプセル剤等食品(サプリメント)の製造工程・品質管理にGMPを義務付けるといった改正も行われたが、2026年8月31日まで2年間の経過措置が設けられている。来年4月1日には、届出内容の年1回の自己評価と消費者庁への報告を届出者の遵守事項にするなど、改正制度の第2弾が施行される予定。
新規届出に「モヤモヤを緩和」
この日公開された新規届出では、「ロスマリン酸、カルノシン酸およびカルノソール」を機能性関与成分とするサプリメントの届出が公開された。
いずれもローズマリー抽出物に含まれる成分。同抽出物に含まれるロスマリン酸は以前から届け出されていたが、同抽出物に含まれるカルノシン酸、カルノソールも併せて機能性関与成分とする届出は今回が初めて。抗ストレスを訴求するローズマリー抽出物を開発し原材料販売を行う㈱ニップン(東京都千代田区)が届け出た。届出表示は以下のとおり。
「本品にはロスマリン酸、カルノシン酸およびカルノソールが含まれます。ロスマリン酸、カルノシン酸およびカルノソールには日常生活における一時的なモヤモヤとした心情を緩和する機能が報告されています」
届出資料によると、「モヤモヤとした心情」とは、気分状態評価手法のPOMS2における評価尺度の「混乱‐当惑」を言い換えものだという。これまでになかったヘルスクレームとみられる。
撤回届出は42件増
一方、撤回届出は前回10月29日の更新時から42件も増えた。先月25日から29日までに手続きされたもの。「商品名リニューアル予定」として、全10件の既存届出のうち1つだけ残して全てを取り下げる届出者も見られた。
【石川太郎】
10月のDB更新:【1日】間もなく累計2,000件、撤回届 1日の更新、新規届出を2倍近く上回る
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