2021年3月期、増収増益~雪印メグミルク
雪印メグミルク㈱(東京都新宿区、西尾啓治社長)は13日、2021年3月期本決算を発表した。発表会はオンラインで行われた。
連結売上高は6,151億円(前期比100.3%)、連結営業利益は197億円(同109.9%)、連結経常利益は216億円(同110.1%)だった。
同社グループは「グループ中期経営計画 2022」に基づき、生産性改革の推進、事業構造改革の断行、生産体制進化の本格始動の3つを戦略の柱と位置づけ、乳製品、市乳事業、ニュートリション、飼料・種苗の4つの事業分野における収益基盤の確立に向けた取り組みを進めてきた。
今期は新型コロナウイルスの影響から、外食需要減退による業務用商品の売上減や原料・業務用乳製品の在庫増加などのマイナス要因があった一方、内食需要や調理機会の増加による家庭用商品の売上増、在宅率上昇によるECビジネスの好調などが追い風となり増収増益となった。
西尾社長は「22年度の目標として、ニュートリション事業を含む乳製品セグメントのさらなる業績向上を目指し、ヨーグルトを含む機能性食品の販売拡大を図る」と語った。さらに「50歳代以降の女性は年齢とともに骨の健康への意識が高まっている」とし、骨密度を高める機能性関与成分MBP(乳塩基性タンパク質)を含む飲料タイプ商品として今年3月に『MBPドリンク』を発売したことを紹介。「CMキャラクターには、松岡修造氏を起用した。今後もマーケティングコミュニケーションを活用した販売拡大を図っていく」とした。
また、コロナ禍以前には販売数が減少していた『ガセリ菌SP株ヨーグルト』は20年第2四半期から販売が回復。現在ではほぼ2019年度並みの実績となっていることや、キリン研究所とのジョイント事業により、加齢に伴って低下する記憶力を維持する脳機能領域の新商品『記憶ケアヨーグルト βラクトリン』を今年6月に発売することも発表した。
22年3月期業績について同社では、ECビジネスの積極展開、在宅需要や健康志向の高まりを踏まえ、機能性表示食品などの乳製品セグメントにおいて前期比101.8%となる2,671億円を予想している。
【堂上 昌幸】