消費者庁は8月31日、インターネット上で見られる健康食品などの虚偽・誇大表示の監視を行い、133事業者の136商品に対して健康増進法第65条第１項の規定に違反する恐れがあるとして、表示の改善を指導したと発表した。

　監視は2023年4～6月までの3カ月間、ロボット型全文検索システムを用いて、検索キーワードによる無作為検索とサイトの目視によって行った。
主な検索キーワードは、「高血圧」、「花粉症」、「アレルギー」などの疾病の治療・予防を目的とする効果があるかのような表現。
　「治癒力」、「口臭」、「デトックス」、「アンチエイジング」などの身体の組織機能の一般的増強、増進を主たる目的とする効果があるかのような表現。
「ダイエット」などの身体を美化し、魅力を増し、容ぼうを変える効果があるかのような表現など。

　違反の恐れのある表示は、「いわゆる健康食品」（カプセル・錠剤・顆粒状など）が59商品（前回105商品）、加工食品（農産・畜産・水産加工品など）16商品（前回43商品）、茶・コーヒー・ココア調製品・酒類などの飲料16商品（前回16商品）に認められた。生鮮食品は改善指導の対象に生鮮食品はなかった。

　いわゆる健康食品には、高血圧・動脈硬化予防、自己治癒力向上、自然免疫細胞活性化、免疫・代謝・治癒力アップ、口臭・体臭・加齢臭改善、活性酸素除去、強肝・解毒作用、宿便排出、生理不順・骨粗鬆症の改善、細胞修復促進、NK細胞活性化に効果を有することなどを標ぼうする表示。さらに、女性ホルモンの活性化に働きかけ、デトックス、むくみ解消、アンチエイジング、痩身、肥満予防に効果を有すること等を標ぼうする表示が見られた。

　また加工食品には、高血圧予防、アレルギー対策、自然治癒力UP、歯周病・口内炎、便秘解消、血管の老化防止、血液サラサラに効果を有することを標ぼうする表示。
　飲料には、高血圧抑制・血圧降下作用、花粉症対策、アレルギー症状改善、口臭・加齢臭予防、自然治癒力、 老廃物排出、血液浄化、活性酸素除去、体内毒素の中和・排出、筋肉・血管・骨の老化防止、飲む脂肪吸引に効果を有することを表示していた。

　同庁は、これらの事業者がショッピングモールに出店している場合には、出店するショッピングモール運営事業者に対しても指導を行った旨を通知し、モール運営事業者に表示の適正化について協力を依頼している。

（上の画像：消費者庁の発表資料より加工転載）