龍泉堂、第7回学術セミナー開催 関係者125人が聴講、懇親会に90人
㈱龍泉堂(東京都豊島区、塩島由晃社長)は毎年恒例の学術セミナーを11日、ホテルメトロポリタン池袋(豊島区西池袋)で開催した。今回が7回目となるセミナー会場は、125人の業界関係者で埋め尽くされた。閉会後は懇親会も催され、前年を上回る約90人が出席した。
塩島由晃社長は冒頭の挨拶で、サプリメント業界における今年のトピックスとして、紅麹問題に言及した。
この問題を受けて9月1日より、機能性表示食品の届出者や特定保健用食品の許可を受けた者は、機能性表示食品などに関する健康被害の情報を収集するとともに、健康被害の発生および拡大の恐れがある旨の情報を得た場合には、速やかにそれらの情報を都道府県知事などに提供することが新たな法律で義務付けられた。
「当社もそうですが、皆様におかれましてもかなり影響が出ているのではないか」と塩島社長。商品表示に関する改正や健康被害情報に関する連絡フローチャートなどの変更対応に追われている出席者のさまざまな事情を斟酌するとともに、「そのような時期において、本日はこれだけ多数の皆様にお越しいただき大変感謝しております」と謝辞を述べた。
会場ではこの後、「老化」をテーマにした東京大学医科学研究所所長・教授の中西真氏による基調講演が行われた。
その後、龍泉堂開発室・高橋潤氏による機能性関与成分「エラグ酸」の研究報告、同じく高橋亮平氏による機能性素材「SLENDACOR(スレンダコア)」の紹介、最後に塩島社長から非変性Ⅱ型コラーゲンの販売戦略に関する説明が行われた。
同社常務取締役の吉田匡央氏が閉会の挨拶を行った。同氏は、「老化を標的にすればあらゆる疾患を一網打尽にできるかもしれないという『全能医療』が2040年頃には可能になる」との中西教授の話を受けて、「自分の年齢を考えると、あと10年早めてほしい」というジョークで会場を沸かせた。また、来年も第8回学術セミナーを開催すると予告し、参加を呼び掛けた。
【田代 宏】
(冒頭の写真:塩島由晃社長、文中の写真:吉田匡央常務)