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食品CRO業界、臨床試験の質向上が必須

<食品メーカーの科学的根拠に対する意識が向上>

 機能性表示食品の届出公表件数が1,500件を超え、食品メーカーの科学的根拠に対する意識の向上や商品の差別化を背景に、食品CRO各社への臨床試験の案件が増加している。

 大手食品メーカーでは自ら試験の設計を行うなど、メーカー主導型の試験が増加。さらに、OTC医薬品メーカーの市場参入の影響もあり、求められる試験の質が高まる傾向にある。また、届出は行わないものの、商品の科学的根拠や安全性を証明したいという案件も増加している。

 そうした動きは大手食品メーカーだけでなく、中小の食品メーカーでも見られる。このため、試験の受注キャパは半年先から1年先まで一杯という食品CRO企業もある。

 その一方で、試験の質の維持や、より精度の高いデータを取得するに当たり、被験者の確保と管理が問題となる。ある食品CRO企業では、「いかに迅速に質の高い被験者を集め、クリニックに送ることができるか。試験の管理と同様に被験者管理も注目される」と話す。ウェブを活用した被験者募集や管理システムの構築、被験者募集から試験実施までのグループ化といった動きが見られる。

 機能性表示食品の届出が増える一方で、機能性の科学的根拠が不十分なために届出を取り下げるケースも後を絶たない。依頼される試験の難易度が今後さらに高まるのは必至。これに加えて食品CRO各社には、適正な被験者の選択、安全性や品質を含めた情報提供など、総合的な商品開発支援が求められそうだ。

【藤田 勇一】

※詳細は「Wellness Monthly Report No.4」(10月31日発刊)に掲載予定。

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