食品添加物表示検討会、5項目の論点を決定
消費者庁の「食品添加物表示制度に関する検討会」(西島基弘座長)は29日、制度の見直しに向けて、5項目の論点を決定した。遅くとも来年3月までに検討結果を取りまとめる計画だ。
論点は(1)一括名表示、簡略名・類別名のあり方、(2)用途名表示のあり方、(3)「無添加」「不使用」表示のあり方、(4)栄養強化目的で使用する食品添加物の表示、(5)食品添加物表示の普及・啓発、消費者教育について。
このうち最も注目されるのが、「無添加」「不使用」表示の見直し。同検討会が実施したヒアリングでは、消費者団体・事業者団体ともに「無添加」「不使用」表示の抜本的な改正を要望。食品添加物を使用した食品よりも安全性が高いという印象を与えるなど、消費者の誤認を招くことから、表示の禁止や明確なルールを求める意見が寄せられた。
一括名表示は「イーストフード」「かんすい」のように、使用した多数の物質を一括りにして表示する手法で、現行制度で認められている。容器包装の表示面積の観点などから現行ルールの維持を求める声がある一方、どのような物質が食品に含まれているのかが不明なため、使用した物質を全て表示する物質名表示が望ましいという意見もある。