食品添加物表示制度検討会、消費者団体からヒアリング
<一括表示などで意見分かれる>
消費者庁の「食品添加物表示制度に関する検討会」は30日、2回目の会合を開き、消費者団体から食品添加物表示のあり方についてヒアリングを行った。
食のコミュニケーション円卓会議、(一財)消費科学センター、食品表示を考える市民ネットワーク、生活クラブ事業連合生活協同組合連合会、日本生活協同組合連合会の5団体の関係者が意見を陳述した。
複数の食品添加物を「豆腐凝固剤」などと一括りにする一括表示をめぐって、各団体間で意見が大きく分かれた。改正を求める団体からは、「一括表示を減らし、物質名表示を徹底してほしい」、「廃止すべき」などの声が上がった。一方、「わかりやすいので現状維持でよい」、「物質名では意味がわからない」といった現行制度の維持を求める意見も寄せられた。
商品の表示面積に限りがあるため、詳細情報をウェブ上で提供する手法についても、団体間で考え方に隔たりが見られた。「個々の商品についてウェブサイトで検索することは非現実的」とする反対意見がある一方、「もっと利用してもよい」などの声も聞かれた。
「無添加」「不使用」表示については各団体から、現在の野放し状態を改善する必要があるという考え方が示された。「制度を変更する以前に、現行の食品表示基準Q&Aの周知徹底が必要」、「優良誤認の恐れがある」、「安易に使用させないために使用基準の明確化が必要」などの意見が出た。
(写真:30日に開催された検討会の様子)