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食品安全委員会、設立20周年迎える 記念式典に河野大臣や関係省庁審議官らが出席

 食品安全委員会(山本茂貴委員長)が設立20周年を今年7月に迎えた。

 今月1日、都内で開催された記念式典には、河野太郎食品安全担当大臣をはじめ関係省庁の審議官らが出席。挨拶に立った河野大臣は、同委員会は設立以来3,000件を超えるリスク評価を行いながら「食品による国民の健康への悪影響の未然防止に貢献してきた」と称えつつ、「今後直面するであろう」新たな課題があると指摘。培養肉など新たな食品の安全性確保、動物試験に変わるリスク評価手法の導入、食料調達のグローバル化や新技術の登場を踏まえたリスク評価と国際連携──などを挙げた。

 河野大臣は、リスク評価のために行う動物試験について、「動物を置き換えていく、あるいは使用する動物の数を減らしていく、または動物の苦痛を軽減する」といった原則を推進していく必要があると指摘。「コンピューターや数理モデルを活用した新しいリスク評価の手法」の活用に向けた実践的な議論が必要だとも語った。

 来賓として、元消費者庁長官で(一社)消費者市民社会をつくる会(ASCON)代表理事の阿南久氏も登壇した。挨拶では、2012年から14年までの消費者庁長官時代に経験した、食品や放射能に関するリスクコミュニケーションについて触れ、「簡単ではなかった」と振り返った。その上で、「(リスクコミュニケーションは)偉い先生や専門家が教えてやるという態度で説明しても、あまり効果はない。対等でなければ、どんなに正しい情報であっても共感は得られない」と強調した。

 記念式典にはこのほか、関係省庁として消費者庁、厚生労働省、農林水産省、環境省の審議官や、EUやシンガポールなど海外の食品安全評価機関関係者らが参加。関係省庁を代表するかたちで挨拶に立ったのは、来年、食品衛生基準行政が厚労省から移管されることになる消費者庁の依田学審議官(食品担当)だった。

(冒頭の写真:20周年記念式典の様子。9月1日、東京・三田共用会議所)

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