食品ロス削減の「基本方針(素案)」、商慣習見直しを促進
消費者庁などの関係省庁は16日、「食品ロス削減推進会議」を開催し、食品ロス削減に向けた国の基本方針(素案)を提示した。修正を踏まえ、来年1月に素案を公表し、パブリックコメントの募集を開始する。3月中の閣議決定を目指す。
基本方針(素案)は、食品ロス削減について、世界的に栄養不足の人が多数存在するなか、食料を大量輸入する我が国にとって、真摯に取り組むべき課題と指摘。基本方針は国・地方自治体だけでなく、事業者や消費者が取り組む際の指針にもなると位置づけた。
食品ロス削減の目標は、2000年度比で30年度までに50%減。また、食品ロス削減に取り組む消費者の割合を80%に設定した。
食品流通の各段階で行う削減方法を示し、生産者には、規格外の農林水産物の加工・販売促進を求めている。食品企業の取り組みとして、賞味期限表示の大括り化、賞味期限の延長、納品期限の緩和といった商慣習の見直しを挙げた。
小売業では季節商品の予約販売、外食では小盛りサイズメニューの導入などを促進する。これらの取り組みを促すために、国は表彰制度の創設や実態調査などを実施する。
(写真:16日午前に開催された会議の冒頭)