雪メグ、前期比10.8%増(経常)
雪印メグミルク㈱(東京都新宿区、西尾啓治社長)は9日、2022年3月期第2四半期(2021年4月1日~2021年9月30日)の決算を発表した。売上は2,869億円、営業利益は122億1,000万円(前年同期比10.1%増)、経常利益は132億7,700万円(同10.8%増)だった。また、機能性表示食品などのニュートリション事業を含む乳製品セグメントは、1,178億600万円(同3.3%増)と好調だった。
今期の業績サマリーでは、家庭用乳製品は堅調を維持し、家庭用市乳は機能性商品を中心に増益。業務用商品は回復途上だがニュートリション事業は引き続き好調で、飼料・種苗事業は増収増益だった。
オンライン説明会で西尾社長は、「前年度の新型コロナウイルス感染症拡大の影響による増加が今年度は落ち着き、バターは安定供給に努めた結果、前年を上回った。油脂や『つけるチーズ』などのチーズは前年の反動もあり減収」とした一方で、「機能性食品は定期購入型通販ビジネスが引き続き好調に推移し、積極的なマーケティング投資や健康志向の高まりも売上を伸ばす要因となった」と述べた。
さらに、ガセリ菌ヨーグルトの売上が堅調に推移しているほか、機能性関与成分MBP(乳塩基性タンパク質)を含む飲料タイプ商品として今年3月に発売した『MBPドリンク』も認知が進み売上を伸ばしていることから、「下期においてもニュートリション事業の成長ドライバーとなる商品を目指して、テレビCMや売り場での露出など、マーケティングコミュニケーションを積極活用し販売拡大に注力していく」とした。
コロナ禍で需要減少した業務用の商品は回復途上だが、クリスマスなどの年末需要に対応する在庫は十分に積みあがっているとの認識を示し、「むしろ処理不可能乳が発生するとの懸念もあるので、生産者と業界が一体となって生産調整に努めていきたい」とした。
今後については、環境や社会において、持続的な成長に向けた取り組みを行っていく姿勢であることも強調した。
【堂上 昌幸】
(冒頭の写真:オンラインの業績発表会に臨んだ西尾啓治社長)