金秀バイオ(株)は、沖縄モズクから抽出するフコイダンを中心に、沖縄の素材を使用した健康食品の製造・販売を行っている。大学・医療機関との共同研究により、新素材の開発とエビデンスの構築、特許取得なども精力的に進めている。

＜徹底した品質管理＞
同社の自社工場は、沖縄県でいち早くISO9001・2000、ISO9001・HACCPの認証を取得し、2006年1月にISO22000認証を取得した。さらに、11年6月にJHNFA-GMP認証を取得し、安全管理に配慮した一貫製造体制を完備している。　
同社の「オキナワモズク由来フコイダン」は17年7月、（公財）日本健康・栄養食品協会（JHNFA）のJHFA規格基準に設定された。同品は、沖縄県が全国の95％以上の生産量を占めるオキナワモズクから抽出したフコイダン。沖縄のサンゴ礁に囲まれたイノー（礁池）で生育するオキナワモズクは、世界的に見ても琉球諸島でしか採れない貴重な海藻。独自の製法特許によりフコイダンを抽出、粉末化している。今後、JHFAマークを取得し、通販向けの商品として販売する予定。JHFAマークの認知向上に向けて、普及・啓発活動も活発化させる。

＜地域の特色を生かした原料を提案＞
同社では、秋ウコン、紫ウコン、春ウコンも提供している。いずれも沖縄県産で無農薬栽培されている。そのほか、クワンソウやノニ、シークワーサー、ゴーヤー、グァバなども提供しており、ストーリー性のある原料として人気がある。
これらの沖縄独自の素材を用いた加工製造に加え、特許技術による加工製造を行っており、亜熱帯特有の原料を生かした独自の商品を展開する。

＜海外市場の開拓に注力＞
同社は日本国内の商社を通じた取引だけでなく、直接海外の展示会に出展するなど、海外事業にも熱心に取り組む。現地パートナーとの信頼関係を構築し、米国・香港・台湾・東南アジアなどへNB・OEM商品や原料を供給している。同社では、「海外向けが好調で、特にフコイダンは世界的に認知度が高まっている。国内市場に比べて海外市場では伸び率が高く、海外売上比率を伸ばすためにも、今後も展示会に積極的に出展し、直接取引を行うなど、輸出国を増加させてブームによる売上の波を安定化させていきたい」と話している。
国内向けには、新規素材の開発を行っており、産学官の共同研究によるエビデンスの構築に積極的に取り組んでいる。

＜原料抽出からパッケージングまで一貫生産＞
同社は、沖縄の良質な素材と、これまでに培ってきた研究・開発力を生かし、国内外の企業向けに健康食品の受託製造を行っている。原材料の製造から製剤・充填包装まで、一貫した生産体制を整えている。PBからクライアントのニーズに合わせた新しいオリジナル商品の設計・開発・製造まで、要望に合わせた提案が可能だ。特にフコイダンのOEMやウコンのOEMなど、沖縄の素材を利用した健康食品の受託製造には定評がある。主要設備としては、熱水抽出をはじめ、酸、アルコール、酵素などの特殊抽出も可能な「抽出・濃縮槽」から「スプレードライヤー」、「流動層造粒装置」、「打錠装置」、「分包装置」、「ハードカプセル充填装置」、「レトルトパウチ」、「セットアップ装置」などを完備する。

＜COMPANY INFORMATION＞
所在地：沖縄県糸満市西崎町5-2-2（本社）
TEL：098-994-1001
FAX：098-994-0636
URL：http://www.kanehide-bio.co.jp
事業内容：健康食品の製造・販売とOEM受託製造