都民の化学物質摂取量、「懸念されるレベルでない」~東京都
東京都は10月31日、2017年度の「都民の化学物質等摂取状況に関する調査結果」を公表した。東京都環境保健対策専門委員会化学物質保健対策分科会で検討した結果、都民が食事から摂取する農薬やダイオキシンなどの化学物質の量は、健康影響が懸念されるレベルではなかった。
都内で購入した食品94種類・300品目を対象に、有機リン系農薬、ネオニコチノイド系農薬、PCB、重金属、放射性物質などの含有量を分析。その結果、4つの食品群から16種の農薬が検出されたが、体重1kg当たりの1日摂取量の範囲は、1日摂取許容量(ADI)の0.00044~0.86%だった。PCBや重金属の1日摂取量も、耐容1日摂取量を下回っていた。
ダイオキシン類総ばく露量(推計)についても、通常の食事由来に生活環境(水・大気・土壌)でのばく露推計量を合わせても、耐容1日摂取量を下回った。
また、東京湾産の魚類29検体と貝類6検体を対象に、ダイオキシン類などを分析した。魚介類からのダイオキシン類1日摂取量(推計)は0.88pg-TEQ/kg・bw/dayで、一般的な生活環境でのばく露推計量を合わせても、耐容1日摂取量を下回る結果となった。