連載・美容食品素材の今(3)
米セラミド、アジア需要が急増 一丸ファルコス
スキンケア化粧品から機能性食品まで、領域をまたがる形で美容機能素材の製造・販売を手掛ける一丸ファルコス㈱(岐阜県本巣市、安藤芳彦代表)。美容食品向けでは、ここにきて保湿機能を期待できるコメ由来グルコシドセラミドの需要が大きく伸びている。
中国をはじめとするアジアからの引き合い急増が要因だ。引き合いに対応するため生産体制を強化した。
「(海外に関しては)過去になかったほど伸びています」と同社。「現地で美容食品のニーズが大きく高まっているのかもしれません」と引き合い急増の背景を推測する。
同社製のコメ由来グルコシルセラミド「フィトセラNW-10」は、機能性表示食品対応素材でもある。訴求機能は「保湿」。日本で機能性表示食品制度に対応している実績が、アジアからの引き合い増加に影響している可能性もありそうだ。
美容領域の対応素材としては他にも、サケ鼻軟骨由来プロテオグリカン「プロテオグリカンF」があり、現在、弾力維持での美容機能表示に対応している。ヘルスクレームは、「サケ鼻軟骨由来プロテオグリカンには肌弾力を維持し、肌の健康に役立つ機能が報告されています」。
グルコシルセラミド、プロテオグリカンともに、美容領域の機能性表示食品から一般健康食品まで、分け隔てなく引き合いがあるという。今後、両素材ともヘルスクレームの拡充に向けた研究・開発を進めながら、国内外市場で拡販を図る。
(つづく)
【石川 太郎】
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