通販王国の直村会長が九死に一生 有明海でセスナ機が不時着、3時間超漂流
4月18日、有明海に小型機が不時着、乗員3人のうち80代の男性2人が死亡した事故で、救出された60代の男性が福岡を拠点とする通販会社㈱通販王国(福岡市早良区、田畠光一社長)の直村信一会長であることが関係者の話で分かった。
当日、個人所有のセスナ機は訓練飛行のため、熊本県の阿蘇場外離着陸場を離陸後、燃料切れのために有明海に不時着したとされている。三池海上保安部が救出に駆け付けたが、80代の教官と乗員2人は低体温症のためにまもなく息を引き取った。
直村会長によれば、その日は飛行機の操縦訓練を行っていたらしい。教官は飛行時間2万6,000時間のベテランパイロットだったという。
直村氏は、空気を入れた救命胴衣につかまり、救助隊が到着するまでの3時間超、体温を失わないように足と手を動かし続けていたという。救助までに3時間以上の時間を要した点について、「30分以内に到着していたらみんな助かっていたのではないか」と話している。
救助隊が到着した時は意識を失いかけていたという同氏だが、5日目に退院した後はずっと仕事だと元気な声で語っていた。
【田代 宏】
(冒頭の写真は、本文とは関係ありません)