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通販新聞の「勘違い批判」に答える 届出企業を貶めるかのような論調を正す

 通販新聞は5月11日~6月8日にかけ、「論文評価委の短慮」というタイトルで、機能性表示食品「届出論文」評価委員会(事務局:ウェルネスニュースグループ、以下WNG)を批判する記事を5回にわたり自社サイトに掲載した。

 そもそもこの記事は、機能性表示食品「届出論文」評価委員会が発足するというウェルネスデイリーニュース(運営:WNG)が配信した一連の記事を読んで、㈱通販新聞社(東京都文京区)の記者・佐藤真之氏が4月21日付で送ってきた24項目に及ぶ質問書に同評価委員会が行った回答に対する見解のようである。当時、委員会事務局は、同様の疑問を抱く関係者など、できるだけ多くの人に委員会の設立の理由を知ってもらおうとの思いから同24日、質問に対する全回答をウェルネスデイリーニュースで公開している。

 一連の記事にある、メディアが事務局を務めることに対する疑問や利益相反の懸念などについては、すでに回答済みではあるが、基本認識の誤りについて再度指摘しておきたい。

〇基本認識の間違い(1) 評価するのは論文の質
 通販新聞の最大の間違いは、評価委員会は論文の質を評価するのであり、製品の有効性の評価をすることはないという基本を理解していないことである。論文の質を評価する方式は、機能性表示食品発足時の「モデル事業」および、ASCON科学者委員会の評価を踏襲するものであり、唐木委員長はこの両方の事業に参加している。論文の質の評価と製品の効果の評価を混同した議論は、通販新聞の認識不足を明確に示すものである。

〇基本認識の間違い(2) 科学論文の質の評価は可能
 論文の質の評価は科学の世界では日常的に行われることであり、評価指針を決めて、それに沿って淡々と評価するものである。評価結果は届出企業に開示し、その意見を聴取して公平、公正な立場で決定するものであり、恣意的な要素が入る余地はない。

〇基本認識の間違い(3) 利益相反とは何か
 評価委員会の事務局をウェルネスニュースグループ(WNG)が担当し、経費を負担することをもって利益相反と批判している。科学の世界ではNature、Scienceはじめ科学雑誌のほとんどが営利企業であり、論文を募集し、査読し、雑誌に発表し、ときには学会の事務局を担当して収益を得ている。ただし科学的な公正・中立は厳しく守る。これに対して利益相反などという批判は聞いたことがない。同様の仕組みを評価委員会が取り入れたことを批判するのであれば、このことにより評価の中立・公正がどのように棄損されたのかを証明すべきである。

〇基本認識の間違い(4) 「悪貨が良貨を駆逐する」ことへの対応
 ASCON科学者委員会による評価結果を見ると、根拠論文の大多数がガイドラインと科学の常識に沿ったものであり問題がない。しかしわずかな数ではあるが論文の質に問題があるものがあり、その多くが統計法の不適切な使用である。消費者庁は届出論文を審査することはなく、情報を開示するだけであり、論文を評価するのは社会である。その結果、日経XTECHが行ったような厳しい評価が公表され、機能性表示食品制度自体に対する社会の信頼が失われる恐れがある。悪貨が良貨を駆逐するような事態を防ぐために、企業自身による自己点検・評価とともに、外部評価が欠かせない。
 評価委員会の評価を受けるのは科学面から見て極めて問題が大きい論文だけであり、これまでの届出論文を見る限りでは、評価を受ける可能性がある論文は極めて少ない。通販新聞の論調を見ると、多くの論文が評価の対象になるような書きぶりだが、通販新聞は届出論文の質をそれほど低いものとみているのだろうか。
 社会的常識から言えば、評価委員会に対する意見があれば、冷静に論理的に議論すべきである。ところが通販新聞はヒステリックともいうべき感情的な、しかも筋違いの批判を繰り広げ、委員長に対する個人攻撃まで行うという極めて異常な対応を示した。悪貨側に立つ理由は分からないが、機能性表示食品制度の健全な発展のために、残念ながら、このような態度は何の助けにもならないと考える。

 最後に、機能性表示食品「届出論文」評価委員会は、通販新聞が指摘するような「損得勘定」で運営されているわけではなく、届出資料の科学的な質の向上によって、健康食品業界の健全化に少しでも寄与するための運動の一環として行われているものであることを付け加えておく。

【機能性表示食品「届出論文」評価委員会事務局、ウェルネスデイリーニュース編集部】

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