農水省、食品備蓄のガイドブック作成
<高齢者では「栄養補助食品」や「スマイルケア食」も>
家庭で非常時に備えて無理なく食品を備蓄できるようにするため、農林水産省は7日、一般向けと高齢者・病者などに向けた2種類の食品備蓄ガイドブックを作成し、公表した。
一般向けの「災害時に備えた食品ストックガイド」では、「ローリングストック」を呼ばれる備蓄方法を推奨している。ローリングストックとは、日頃から食品を少し多めに買い置きし、賞味期限の古いものから消費して、消費した分を買い足すという手法。不足しがちなタンパク質・ビタミン・ミネラル・食物繊維などの摂取を意識した備蓄を勧めている。
タンパク質の供給源として、肉・魚・豆の缶詰、充填豆腐など。ビタミン・ミネラル・食物繊維については、日持ちする野菜類・果実類、野菜・果実の缶詰やジュース、ドライフルーツなどを紹介している。
「要配慮者のための災害時に備えた食品ストックガイド」では、乳幼児、高齢者、慢性疾患や食物アレルギーを持つ人に配慮した備蓄の仕方を説明。要配慮者にとって必要な食品については、行政の備蓄も多くないため、自ら備蓄することが重要としている。
備蓄のポイントとして、高齢者についてはレトルトやアルファ米のおかゆ、食べ慣れた乾物、栄養補助食品などを挙げている。食べる機能が弱い人では、スマイルケア食などの介護食品、トロミ調整食品、レトルトのおかゆなど。また腎臓病の人では、低タンパク・低カリウムのレトルト食品などを備蓄するようにアドバイスしている。