資生堂、AIで原料評価 生分解性と安全性の識別システムを開発
㈱資生堂(東京都中央区、藤原憲太郎社長)はこのほど、AIを活用した「化粧品原料の生分解性評価法」と「安全性情報識別システム」の2つの技術を開発したと発表した。100年以上にわたる研究知見とデジタル技術を融合させ、研究開発における属人化の解消とプロセス効率化を目指す。
1つ目は、環境負荷の低い原料選定を目的とした生分解性評価法。独立行政法人製品評価技術基盤機構(ナイト)の協力を得て、化学構造から成分の分解性を予測する「AI-QSAR」(AIキューサー)を開発した。従来の評価法ではデータの取得に1〜2カ月を要していたが、この新手法により即時の評価が可能になったという。今後は、このモデルを業界共通の基盤として展開することを目指すとしている。
2つ目は、膨大な文献から安全性評価に有用な情報を高精度で判定するシステム。安全性評価には、刺激性やアレルギー性に関する膨大な情報の調査が必要で、高度な専門知識と多大な時間を要していた。新システムは、文書の関連度を識別して重要な情報を迅速に抽出する。これにより、専門人材が最終判断に集中できる体制を構築したという。本成果は、2024年日本動物実験代替法学会第37回大会で大会長特別賞を受賞している。
同社では、今後も外部研究機関とのデータ連携などを通じてDXを推進し、新たなイノベーションの創出を目指すとしている。
(冒頭の写真:同社リリースより)

