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製品品質の確保や全体の底上げを図る 【年頭所感】(公財)日本健康・栄養食品協会(JHNFA) 矢島鉄也理事長

 新しい年を迎え、謹んで皆様方の協会事業へのご理解、ご支援に対し御礼申し上げます。

 本年も、昨年提唱した「日本健康・栄養食品協会の考える健康食品の体系図」で示した健康食品、機能性表示食品、特定保健用食品のそれぞれがStep Upすることで、製品品質の確保や全体の底上げ・レベルアップを図っていきたいと考えています。

 そのために、健康食品の分野では当協会の認証・認定事業が大きな役割を担っており、当協会の重要な事業として推進していきます。特に、個別JHFA制度やGMP認定製品の活性化、認定健康食品の普及活動、新規参入事業者への相談事業などに注力してまいります。

 特定保健用食品の分野では、疾病リスク低減表示を申請中の事業者の支援を通して得られる知見をもとに申請ガイダンスの作成を進める一方、生活習慣病に係る既許可表示に疾病のリスクに関する情報を付加した表示の可能性について行政当局との協議を精力的に進めてまいります。
 また、特定健診後の保健指導は、トクホが必要とされる対象者に直接説明するという機会であることから栄養士会の協力を得てトクホ活用のパンフレット作成や実施方法の検討を進めます。

 機能性表示食品は、制度発足から7年が経過し、制度が使いやすくなっている半面、PRISMA2020や事後チェック指針への対応など、まだまだ課題も残されております。
 当協会としましても、引き続き「研究レビューの作成代行」、「届出資料の事前点検」、「分野別専門相談」、「届出後の分析実施状況公開」等の支援を行うほか、PRISMA2020に関する勉強会、初心者向けの「届出のオンデマンドセミナー」、更には広告表現の適正化に向けた「機能性表示食品広告審査会」の取り組みにも力を入れてまいります。

 「特別用途食品」については、「特別用途食品制度の活用に関する研究会」を中心に制度見直しの要望書を作成し、昨年末消費者庁に提出しました。今後は有識者の検討を踏まえ、制度活性化につながる通知改正が実現することに期待するところです。
 また、昨年から取り組んでいるフレイルの分野では(一財)医療経済研究・社会保険福祉協会を中心に「フレイル予防のポピュレーションアプローチに関する声明と提言」が出されたので、今後は提言に基づく活動を推進する「フレイル予防推進会議(仮称)」に、食品表示の専門家として引き続き参画する所存です。

 近年、協会が重点事業として位置付けている健康食品等に関する国内外の有用情報発信につきましては、月2回の会員企業向け配信に加えて、他の健康食品連団体との情報共有も積極的に行ってまいります。オープンアクセスのオンラインジャーナルである「健康・栄養食品研究」につきましては、業界内の認知度向上など投稿数の増加につながる活動を引続き行ってまいります。
 
 協会では各社の社員教育に活用していただけるよう、新人・中堅向けのセミナーの充実を図っており、食品保健指導士の養成講習会も含めて多くの方が受講できるよう企業向けパッケージの導入やオンデマンド配信等にも取り組んでまいります。
 また、最近の行政の動きや業界動向の情報交換ができるよう5年ぶりに「トップセミナー」の開催も計画しております。

 本年度も時代の要求にあわせた事業展開を図ってまいる所存ですので、関係各位の変わらぬご支援ご協力をお願い申し上げます。

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