花王㈱（東京都中央区、長谷部佳宏社長）は27日、日用品の使用済みつめかえパックのリサイクル実証実験を30日から開始すると発表した。同実験は、ライオン㈱（東京都墨田区、掬川正純社長）、ウエルシア薬局㈱（東京都千代田区、松本忠久社長）、㈱ハマキョウレックス（静岡県浜松市、大須賀秀徳社長）と協働した、プラスチック包装容器資源循環型社会の実現に向けたリサイクリエーション活動の取り組み。

　リサイクリエーションとは、使い終えたものを再び資源に戻す「リサイクル」と、新たに価値を創造する「クリエーション」を合わせて、一度使い終えたつめかえパックに、技術や知恵、アイデアを加えることで、より楽しいモノ・よりよいモノとして新たな価値を創り出す活動。コンセプトは「使ったら、捨てる。このあたりまえを変えたい。」

　日用品のつめかえパックを多く扱うドラッグストア国内大手のウエルシア薬局は、東京都の本社と20店舗、埼玉県の7店舗の合計28カ所に回収ボックスを設置し、消費者にリサイクルを実感してもらえる機会づくりを通して、洗剤やシャンプーなどの使用済みつめかえパックを回収する。
　物流を担うハマキョウレックスは、ウエルシア薬局各店舗への商品配送の帰り便で使用済みつめかえパックを集荷することで、効率的で環境負荷を抑えた物流プロセスの検討を行う。また花王とライオンは、回収したつめかえパックを店舗・地域で活用できるブロックなどに再生して消費者の意識啓発を図ると同時に、再びフィルム容器として利用する水平リサイクルに向けた技術の検討と、よりリサイクルしやすいフィルム容器の設計をめざす。