花王、ライフケア事業が前年同期比6.6%増
花王㈱(東京都中央区、長谷部佳宏社長)はこのほど、2021年12月期第2四半期(21年1月1日~6月30日)決算を発表した。売上高は対前期比1.2%増の6,751億7,900万円、営業利益は同5.3%減の705億5,100万円だった。
セグメント別では、新設したハイジーン&リビングケア事業が、昨年発生した需要拡大の反動を受け、売上高は同3.0%減の2,348億円、営業利益は同100億円減の260億円だった。ヘルス&ビューティケア事業は、売上高は同1.2%減の1,740億円、営業利益は、同20億円減の263億円だった。
ライフケア事業は、売上高は同6.6%増の249億円、営業利益は同3億円増の16億円だった。業務用衛生製品は、日本では感染症拡大が継続し、衛生管理や感染症対策が特に必要な医療関連施設や飲食店などで、手指消毒液などの需要が高まり売り上げが伸長した。米州では顧客シェアの拡大や対象業界の景気回復で、売り上げは前年同期を大きく上回った。
健康飲料は、特定保健用食品『ヘルシア』が、緊急事態宣言が延長したことなどで市場が伸び悩み、売り上げは前年同期に比べて減少した。
化粧品事業は、売上高は同0.9%増の1,106億円、営業利益は同44億円増で5億円の損失となった。日本の売上はインバウンド需要の消滅や緊急事態宣言継続などによる市場回復の遅れにより、特にメイクブランドが苦戦し前年同期を下回ったが、積極的なマーケティング施策で、前年同四半期を上回った。アジアでは、中国で『フリープラス』、『キュレル』がECで引き続き好調に推移し、売上は伸長した。