花王、「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」を策定
花王㈱(東京都中央区、長谷部佳宏社長)はこのほど、ウェブサイトで「調達に関わるサプライチェーンESG推進ガイドライン」を公開した。取引先と共に、サプライチェーン全体のトレーサビリティ確保や、資源保護・環境保全や安全、人権などの社会的課題の解決に貢献する。
その一環として、サプライチェーンが抱える社会課題上のリスクの特定や、取引先への第三者監査などを実施する。監査の上、違反がある場合には、改善指導や取引の中止など、適切に対応する。また、同社が調達する原材料のなかから、人権・環境の課題が大きなサプライチェーンを「ハイリスクサプライチェーン」として特定し、現場での対話を通じてリスクを把握し、課題の本質を見極め、取引先やNGOと解決に向けて取り組み、進捗を公表するとしている。
同社は、毎日の暮らしのなかで使用する製品を提供する企業の責務として、製品のライフサイクル全体を通じた環境負荷の低減に積極的に取り組んでいる。2019年4月には、生活者のニーズが高まっている持続可能な暮らしを「Kirei Lifestyle」とし、それを実現するためのESG戦略「Kirei Lifestyle Plan」を策定した。19の重点取り組みテーマを設定し、その1つに「責任ある原材料調達」を挙げ、中長期目標を制定している。
同社では、「経営にESGの視点を導入することで、事業の拡大と、消費者や社会へのよりよい製品・サービスの提供をめざす。豊かな共生世界の実現に向けて取り組む」としている。